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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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各分野の企業人が教育計画の立案に参画

 「産学融合型専門人材開発プログラム」の最大の特徴は、大学の地域連携活動を通して交流を深めた地元企業(2006年度は14社)から実務家が1人ずつ参画し、教員と一体となって教育計画の立案、授業での指導を行う「連携FD(教育開発)チーム」だ。
  FDチームは、各学科のコースごとに設置。情報ビジネスコースには情報関連企業、事務会計コースには銀行や会計事務所というように、各コースを2、3人の企業人が担当し、専門的な観点からプログラム内容や指導法について助言する。
  「ビジネス展開能力開発プログラム」では、3年次のゼミで企業などが直面している課題の解決策について検討し、4年次に「卒業提案」としてまとめる。FDチームは課題を提供したうえで、学生から中間報告を受け、目標設定やマーケティングリサーチの方法などについてアドバイスを行う。
  「資格対応型専門教育プログラム」では、担当教員が学習目標として設定する資格取得について、企業の視点から妥当性を判断する。例えば、マーケティングコースの担当教員が、販売士検定3級取得を必須とする目標設定を行ったとする。FDチームがその目標設定を妥当と判断すれば、担当教員が実現するための科目を開発する。
  「産学連携実践型キャリア開発プログラム」では、FDチームが産学連携科目の学習目標や学習内容の設定を行い、社会の第一線で活躍する企業講師を招いて授業を行う。2008年度は、「ベンチャー育成とインキュベータの仕事」「新潟県の産業構造と経済の現状」「長岡地域の企業経営」など、42の科目を開講した。地域の産業界のニーズに直結した人材育成プログラムとして評価され、2006年度の現代GPに選定された。その選定理由の中で、FDチームの存在は高く評価されている。


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