ベネッセ独自の調査・研究に基づく教育情報を発信。学校向け情報誌に掲載している教育動向や学校の実践事例、子どもや教育に関連したさまざまな調査の報告書、調査データなどを公開しています。
ブランディングコンサルタント
小出正三
こいで・しょうぞう◎1987年、国際基督教大学教養学部卒業。(株)大広、(株)マッキャンエリクソン勤務などを経て、2000年にブランドマネジメント専門のコンサルティング会社・ブランドロジスティクス(有)を設立。トップ企業から新進ドットコム企業、公共団体まで、幅広い顧客のブランド開発に携わる。
3.
顧客の集まりを固定化させず、より多様な人々を参加させることが、ブランディングの重要なテーマである。その具体的な手法として、組織の枠を超えたコラボレーションが注目されている。
ブランディングとは単に自分たちの名前を有名にすることではない。第1回「集まりのブランド」では、ブランディングとはこれからの時代に即した自分たち独自の新しい価値創造であり、多様な視点を持った人々の集まりこそが、その創造の基盤であるということを述べた。 そして、第2回「旗印のフォーメーション」で、多様な集まりを形成するためには、大学単位の大きなブランドに固執するのではなく、それぞれの明確な関心に基づくコミュニティーとしての、小さなブランド群をつくることが重要だと指摘した。さらに、それらのブランド群を大学名の下に統合するマネジメントが求められると述べた。 今回は、この関心のコミュニティーたるブランドに、いかにして多様な人々を集めるかという実践、特に大学の外にいる人々との出会いの機会をどうデザイン(戦略的な設計)していくかという問題を考えたいと思う。