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出来加奈子

出来加奈子

大塚製薬(株)人事部課長


Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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 企業の視点 

個人の能力を裏付ける教育情報の発信に期待


大塚製薬(株)人事部課長 出来加奈子

専門職の採用では研究室情報を収集

 採用活動のスケジュールを組むとき、会社説明会や学生との面談の日程が、試験や学園祭などと重ならないように設定するため、各大学のウェブサイトで年間スケジュールを確認しています。どの大学のウェブサイトも、学外の人間から見てもわかりやすいよう配慮されているので、すぐに知りたい情報にたどりつくことができ、活用しやすく満足しています。
 研究職や技術職など専門性の高い職種の採用にあたっては、各大学の研究の得意分野や、研究室とその担当教授の研究テーマなどについて、情報収集をすることもあります。これらの職種は、大学で学んできたことが入社後の仕事内容に直結するからです。
 ただ、その他の場面で、各大学、各学部についての情報を一つひとつチェックすることは、ほとんどありません。私どもの基本方針として、大学名ではなく個人の資質や能力を評価して採用するという前提があるからです。
 また、多くの学生が応募してくれるため、大学一つひとつについて調べるということは、現実的に不可能でもあります。
 各年度の採用活動を終えた後、大学のキャリアセンターの職員が来社されることがあります。大学からは、就職状況と新3年生の進路希望状況などの説明があります。これは、大学案内やウェブサイトなどの活字では伝えきれない面であり、キャリアセンターだからこそ把握している生の情報といえます。こちらからも、一般には公表していない情報を提供することもあります。
 「情報を受信する」という意味では、やはりこういった場で担当者から直接聞くお話のほうが、ウェブサイトなどよりも耳に届きやすいと思います。


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