学生に身に付けさせる力として、「社会人基礎力」や「就業力」を掲げている大学がありますが、それらが身に付いているかどうかは、学生個人の経験に負うものが大きいように思えます。
　企業が求めているのは、具体的で判定可能な能力です。職業に結びつき、入社後に活躍できるだろう能力を持っているか、裏付けとなる教育内容などと合わせて発信し、学生の力を企業にアピールしてもらうことが必要だと思います。
　企業一般という立場で、大学の情報発信に期待することを考えてみると、例えばウェブ上で、「グローバル」「情報技術」など、キーワードから大学を検索したり、同じカテゴリの複数の大学を比較できるようなしくみづくりが挙げられると思います。
　ある企業が国際的に活躍できる人材を必要としているとき、「グローバル」というキーワードから「留学を義務付けている大学」や「語学力の育成に力を入れている大学」の一覧を見ることができれば、募集条件にどの程度合致した能力を有しているか、判断しやすくなるかもしれません。　

（談）