特集
Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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正しい理解を得るためネガティブ情報も公表

 『DATA BOOK』は、データ項目の多さだけでなく、個々のデータの充実度も特徴だ。例えば入試データは、各入試方式の志願者数・志願倍率、合格者数、全受験生の出身高校名、全学科の入試問題や出題の意図まで公表。就職状況については、学科ごとの男女別就職率や業種別就職状況に加え、都道府県別の求人件数、過去3年間における各学科の全就職先企業名も掲載している。
 伝えたい内容を読者に確実に届けるための工夫も怠らない。例えば、以前はAO入試の項目の中に埋もれていた「入学前準備教育」を大項目として独立させ、特色ある教育が伝わりやすいページ構成とした。
 データの中には、退学者数に加え、倍率1倍の入試方式や就職率50%台の学科など、多くの大学は公表したがらないものも含まれている。
 山下部長は、「『面倒見のよい大学』が本学の特徴だが、手取り足取り何でも大学がやってくれるものと誤解して受験を勧める高校教員や保護者もいる。毎年、一定数の退学者がいるのは、本学の方針や教育内容と学生の期待との間にギャップがあるからだ。そうしたギャップを生じさせないためには、正確な情報をきちんと伝え、本人や保護者が納得したうえで入学してもらうことが大切だ」と語る。


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