VIEW21 2001.02  特集 高校に迫りくるIT化の波

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高校に迫りくるIT化の波

学校とITの融合をいかに実現するか

 社会全体でIT(情報技術)化の推進が盛んに叫ばれる中、高校でもパソコンの導入やインターネットの環境整備が進んでいる。今後、それをいかに活用するかが課題の一つとされている。しかし、コンピュータはあくまで道具であり、それを使いこなすことが目的ではなく、生徒が、学校がより良い方向に進むための手段にすぎない。地に足の着いた、高校におけるIT化の在り方を考える。


IT化推進の背景

 日本は、学校のIT化の面でアメリカなどに比べ遅れている。そこで政府は現在、すべての学校にIT環境を整備すべく「ミレニアム・プロジェクト」を推進している。IT環境が学校に整備されれば、主に「情報収集やプレゼンテーション」「校内のコミュニケーション促進」「地域・保護者・卒業生への情報発信とコミュニケーションの活発化」「教材データベースによる効率化」「生徒情報の管理の合理化」の面での効果が期待される。だが、実際に使いこなすにはまだ課題が多い。

生徒が変わる

 今、生徒がコンピュータを使うのは、進路室でインターネットから進路情報を得るためという場合が多い。生徒のインターネットへの高い関心を利用すれば、情報活用能力の育成ややる気の向上につなげられる。

学校が変わる

 IT化で、情報の一元管理による合理化だけでなく、教師と生徒、教師と保護者など、様々なコミュニケーションの活発化も期待される。授業での活用も予想され、今後ITは魅力ある学校づくりのためのツールの一つになっていくと考えられる。


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