ベネッセ教育総合研究所
特集 広報が学校を活性化する
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学校評議員への情報提供で信頼感を醸成
 より短いタイムスパンで情報を開示する場として、同校は学校評議員制度を積極的に活用している。
 「学校評議員制度と言うと、学校の外部チェック機関のように捉えられる傾向がありますが、学校の教育活動を細かく説明する場として活用することも可能だと思います。本校では学校評価に外部オブザーバーとして参加してもらう他、日常的な情報提供・収集の場として学校評議員制度を位置付けています」(佐藤校長)
 実際、03年度には学校評議員から二つの問題が指摘された。一つは学校周辺の防犯灯が少なく、下校時の生徒の安全に不安があるという問題。もう一つは、文化祭の事前通知が不十分だったため、近所の住民から騒音への苦情が出てしまったという問題である。そこで同校では、総務主任の神保和憲先生を中心に対応が協議された。
 「防犯灯については、近所の町内会長を訪ね、電球の明るさを上げてもらうことで対処しました。文化祭については、近所への事前通知を徹底すると共に、生徒が出す模擬店のクーポン券を配布して、学校に足を運んでいただけるよう働き掛けました。その結果、03年度の文化祭では、生徒が盛り上がっていても苦情は一件も出ませんでした」
 こうした小さな努力を積み重ね、その都度きちんと説明することは、地域連携に真摯に取り組む学校の姿勢をアピールすることにもつながっているようだ。
 「防犯灯については学校評議員の方から『そんなことまで対応してくれるとは思わなかった』との評価を頂きました。些細な改善努力と説明が、学校への信頼を高めることにつながるのだと思います」(佐藤校長)


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