ベネッセ教育総合研究所
シラバスの活用 教育シラバス徹底活用のヒント
PAGE 7/7 前ページ


3 シラバス活用の前提は家庭学習習慣の確立
 以上のような工夫を盛り込みつつも、同校では、シラバスの精度を高めるだけでは、生徒がそれを使いこなすのは難しいと考えている。
 「自ら課題設定を行い、学習するスタイルの生徒を育てなければ、いくら充実したシラバスを作っても生徒は使いこなせません。シラバスの活用は、自学自習の習慣を生徒に身に付けさせてこそ、初めて意味を持つと考えています」(池上和文校長)
 そこで同校では、日々の学習履歴を記入する冊子「ドリカム(Dre Come&To Do)」を使った家庭学習習慣の確立を、シラバス活用の前提として重視している。
 「『ドリカム』は、生徒が毎日の家庭学習時間を記入する冊子ですが、狙っているのは生徒に『シラバスを見ながら学習計画を立てる』という習慣を身に付けさせることです。担任の先生方には原則週1回以上のチェックをお願いし、教師のチェック欄の隣には家庭のチェック欄も設け、生徒の日々の学習を保護者にも見てもらえるよう工夫しています。学校・家庭が連携して、シラバスを使える生徒を育てたいと考えています」(池上校長)
 このような指導の結果、同校では昨年1年間で、1年生の家庭学習時間が週平均19・8時間から27・2時間、上位40名では31時間から40時間に伸びた。また、同校は05年度より、隣の延岡西高校と統合する。池上校長は「両校のノウハウを盛り込んだ教科シラバスの改良と並行して、学校経営シラバスの作成にも着手したい」と語る。同校のシラバス活用は、新たな一歩を踏み出そうとしている。
図3
 延岡東高校の学習履歴記入冊子「ドリカム」、教科シラバスは、こちらで参照できます
  >>ドリカムの記入方法(PDFファイル)
  >>世界史 教科シラバス(PDFファイル)
  >>世界史 教科書進度表(PDFファイル)


PAGE 7/7 前ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse