ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者と「共育」する学校づくり
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課題整理
保護者の協力を引き出す4つの視点

保護者と連携した「共育」の実践に向けて、 学校現場にはどのような取り組みが求められるのだろうか。 日々の業務を改善する4つの視点を確認すると共に、 「共育」へのポイントを考える。


学校の現状
問題意識はあっても保護者とうまく連携できていない
 生徒の生活・学習習慣の確立や、進路意識の育成など、学校教育に保護者が果たす役割は非常に大きい。学校週5日制の導入、生徒の気質変化といった状況の中で、その役割は益々重要視されつつある。近年では、保護者を講師に招いた進路講演会を実施するなど、新たな関係づくりを模索する学校も増えてきている。
  だが、多くの教師がその重要性を自覚しているにもかかわらず、学校と保護者の連携は必ずしもうまくいっていないのが現状だ。「最近の保護者は何を考えているのかよく分からない」「学校行事への参加率が低い」「指導方針を理解してもらえない」といった悩みは、多くの学校に共通するものであろう。また、保護者の側も、主としてアカウンタビリティの確保に関わる部分で、学校に対する不満を抱えている場合が多く見られる。
  では、相互理解を妨げるほど、学校と保護者の接触機会は少ないのだろうか。図1は、多くの学校が実施しているであろう「保護者向け」の取り組みを整理したものであるが、実際には、意外なほど多くの取り組みが行われていることが分かる。それにもかかわらず、保護者との連携感が薄いとすれば、問題は接触機会の多少ではなく、むしろ個々の取り組みの機能が十分発揮されていないことにこそあるはずだ。
▼図1 主な保護者向け取り組み一覧

図1


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