ベネッセ教育総合研究所
VIEW'S TOPIC 大学におけるキャリア教育の最前線〜成蹊大
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学生の目的意識の向上に確かな手応え
 取り組みが始まって2年目。あくまでも学びの意欲向上を目指す取り組みであるため、その成果を一概に評価するのは難しい。「就職実績等の向上はあくまでも結果にすぎない」というのが成蹊大経済学部のスタンスだ。だが、北川教授は次のような学生の変化に、取り組みの成果を実感している。
  「1年次に『キャリアプランニング1』を通じて、将来への意識を高めた学生の中には、仲間を募って資格取得に向けた勉強会を開いたりする者も見られます。また、『マスコミ志望』という明確な目標を見つけた者の中には、新聞社の学生特派員に応募したケースも見られました。学習意欲の触発に対して、一定の効果があったのではないかと感じています」
  大学全入が当たり前となりつつある現在、「大学に入れば何とかなる」という想定は既に過去のものとなっている。今後は成蹊大と同様に、学生に将来ビジョンを持たせるための取り組みを本格的に実施する大学が増えてくるであろう。高校の進路学習、あるいは進路指導にも重大な影響を与えるだけに、今後も編集部では大学のキャリア教育の動きを注視していきたい。


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