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VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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VIEW'S REPORT 総合学科の現状と今後

総合学科のメリットを生かすためには何が必要か?

生徒の興味・関心、進路希望の多様化に対応すべく、1994年度に制度化された「総合学科」。
普通科、専門学科に続く第三の学科として、設置を検討する学校も多いようだが、実際に教育効果を上げるためにはいくつかの課題をクリアしなければならない。課題と向き合う総合学科の今を追う。

94年度以降、増加し続ける総合学科

 普通科、専門学科と並ぶ「第三の学科」として、総合学科が制度化されたのは94年度のことであった。以来、総合学科の設置数は上昇の一途をたどり、04年現在、全国248の高校に総合学科が設置されている(図1)。

▼図1
図1

  総合学科の最大の特徴は、幅広い選択科目の中から、生徒が主体的にカリキュラムを設計することができる点である。そのため、生徒の様々な興味・関心、あるいは志望進路にも対応でき、多様な生徒層を受け入れることが可能となる。原理的には、旧帝大を目指すような生徒から、就職を目指す生徒まで対応したカリキュラムを組むことが可能だ。また、学年による教育課程の区分がない点も総合学科の魅力である。異なる年齢の生徒が同一の授業を履修したり、学校行事を協力してつくり上げる過程で、生徒相互の「学び合い」や異年齢間交流による人間的な成長が期待できる。
  こうしたメリットは、生徒にとって魅力の高いものだ。人気低迷にあえぐ実業高校が、総合学科への改編を志向するのはそうした背景があってのことである。


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