ベネッセ教育総合研究所
SSH指定校レポート
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研究に打ち込める幸せ
理数ゼミ生物分野 オオサンショウウオの遺伝子解析チーム
指導担当 森田達己先生
広島県立広島国泰寺高校

 「研究に打ち込んだ3年間は本当に充実していました」
 『平成16年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会』で最優秀の文部科学大臣奨励賞を受賞した広島国泰寺高校の『オオサンショウウオの遺伝子解析』研究チーム。3年生5名(普通コース2名、理数コース3名)のメンバー全員がそう口を揃える。
 広島国泰寺高校のSSHの一環である課外活動『理数ゼミ』。大学や研究機関と連携して高校生レベルでは触れることのない様々なテーマを設置し、生徒の興味・関心を高める場として位置付けている。オオサンショウウオの遺伝子解析は、その中の生物分野の研究テーマだ。当然高校レベルを超えた内容で、専門用語や知識、高度な実験技術も必要になってくる。
 「毎日が壁でした。実験も予測通りにいくことなんてほとんどない。でもそれが面白いんです。みんなで議論し、試行錯誤してやり遂げたときの達成感は何とも言えません」
 研究は1年中。時には土日返上で実験に取り組んだ。好きなことだから何があっても最後までやり遂げることができたと彼らは言う。
 指導担当の森田達己先生は、生徒たちの将来に期待を膨らませている。
 「学校での勉強は正解があるものが多いですが、世の中はそうとは限らない。特に科学技術の世界は正解があったとしてもそこにたどり着くには長い時間と努力が必要です。それを学べたというのが大きい。この研究を通して培った粘り強さで未知なものにチャレンジする人間になってほしいと思っています」
 高校卒業後もメンバー全員、自分の関心のある分野で研究をしていきたいと熱く語る。そこで壁に突き当たったとしても、この3年間の経験が自信になり、乗り越えられることは間違いないだろう。
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