データから見るSELHi校と一般校の英語教育 授業改善につながる学力調査と分析を
高塚成信

▲岡山大学教育学部教授

高塚成信

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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Chapter2【調査活用の意義】

授業改善につながる学力調査と分析を

SELHiのような研究開発事業において、学力調査はどのような役割を担っているのか。そして、調査結果は授業改善にどう活用できるのか。「高校英語教育GTEC調査」にも関わった岡山大学・ 塚成信教授に調査活用の意義についてうかがった。

Question
今回の調査の意義は何でしょうか

 今回行われた「高校英語教育GTEC調査」は、二つの面で大きな意義があると思います。
  まずSELHi校にとっては、カリキュラム開発や授業改善といった研究開発課題が適切に遂行され、生徒が目標としていた英語学力に到達しているかを検証できるという意義があります。課題や目標をクリアしていれば、SELHi事業が投資に見合う成果を上げたということになりますし、そうでなければ何らかの形で事業の見直しや取り組みの修正が必要になります。SELHi事業は国のプロジェクトですから、本来ならば、国が中心となってこうした調査を行ってもおかしくないはずです。
  一方、一般校(非SELHi校)にとっては、SELHi校の教育実践のどのような点が成果を収めているかが数値で分かるため、SELHi校で効果があった指導内容・方法を、自校に導入するときの参考になります。SELHi校での成果を一般校に普及させることは、SELHi事業の大きな狙いの一つですから、その点でも今回の調査は意義があります。


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