SELHi指定校アンケートより SELHiに見る英語指導の事例集
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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スピーチ・ディスカッション・ディベート Speech Discussion Debate

**ディスカッションスキルを身に付けるフロー

 相手の意見を尊重して、それに関連付けて自分の意見を言うディスカッションのスキルを修得する。例えば、日本食グループ・中華グループ・洋食グループと、各グループ6人ずつ3グループに分かれ、ディスカッションを行う。

【流れ】
(1)ALTからの授業導入
(2)3〜4時間かけてグループごとにブレーンストーミング

  教師からは毎時間ハンドアウト
  (「食に関する用語集」「食に関する
  ディスカッションをするときに必
  要となる文章」「ディスカッションに
  必要な英語表現」)が用意される。
(3)各グループから1人ずつ集まって3人でディスカッション(10分間)
(4)もとの6人グループに戻って再度ブレーンストーミング
  新たに日本食(中華・洋食)の良
  いところを考えたり、言いたいの
  に言えなかった表現を皆で考えた
  りする。
【指導で重点を置く技能 融合・その他融合より

*単語リストを活用した橋渡し的なスピーチ

 rehearsed speechからunrehearsed speechへの橋渡し的な活動という位置付けで、80語から120語のライティングを行い、その内容を20語の単語リストだけを見ながらスピーチする活動を一定期間継続して行った。
  アンケートでは、8割の生徒が「力の付く活動である」と評価した。更に単語リストを50語に増やしたところ、「50語のキーワードは有効か?」のアンケートで35%が「はい」、41%が「ややはい」と答え、有効であることが分かった。
【指導で重点を置く技能 融合・WS融合型より

*導入としてのマイクロディベートを実施

 マイクロディベートは、ディベートの試合を最短時間のミニサイズで行い、議論の深さよりも流れや試合感覚の理解を身に付けさせることを重視したものである。
  1試合を8〜16分で行い、普通はチーム対戦で行うところを1対1で実施する。1人で試合を乗り切る中で生まれる緊張感が、臨場感となって発話の後押しをしてくれることを期待して実施した。発話の苦手な生徒のフォローとして、不明な語に対し日本語を織り交ぜて話すことを一定段階まで黙認するなどの配慮もなされた。
  マイクロディベートは短時間で行うため、1試合終わったら役割を入れ替えて試合をしてみることも実施しやすい。同じメンバー3人が3役を順次体験し、1時間の授業内で終わらせることも可能だ。「相手の立場に立つ」ことや「ジャッジとして中立に立つ」ことが、議論の客観性を高める。これは、フルサイズのディベートの精神を知るという点でも良い導入法と言える。英語運用の点においても、立論における主張→質疑応答→反駁での指摘の手法はフルサイズのディベートと基本は同じであり、ディベートの基礎を修得する上でも有益である。
【指導で重点を置く技能 融合・その他融合より


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