特集 受け身から主体的な学習に向けて

兵庫県立姫路飾西(しきさい)高校

◎「自律・協同・創造」を校訓に21世紀を創造する心豊かな人材の育成を目指す。国際文化系のグローバル・コミュニケーション・コース(GCC)、自然科学系のサイエンス・サーベイ・コース(SSC)を設置し、学校設定科目を多く設定し、実践力を養う。

設立●1985(昭和60)年

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)●約240名

06年度進路実績●国公立大には、横浜国立大、神戸大、兵庫教育大、岡山大、鳥取大、兵庫県立大など74名が合格。私立大は同志社大、立命館大、関西大、関西学院大、甲南大など延べ574名が合格。

住所●兵庫県姫路市飾西字側町148-2

TEL●079-266-5355

WEB PAGE●http://www.
hyogo-c.ed.jp/~shikisai-hs/

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【学校事例・3】

兵庫県立姫路飾西(しきさい)高校

褒める指導で自信を持たせ主体性を引き出す

自信もなく、自ら学習に向かえない生徒が増える中、徹底した教師主導型学習と褒める指導によって、生徒の意欲を引き出す兵庫県立姫路飾西高校。更に生徒に主体性を身につけさせるために、次の一手を打ち始めている。

まずは週末課題で学習習慣をつけさせる

 言われたことはまじめに取り組むが、自ら積極的には学習しない――。姫路飾西高校の生徒のそうした傾向は、学習時間に端的に表れている。1、2年生の平均家庭学習時間は60分強で、1時間未満の生徒が22%いる。定期考査前でも、全く学習しない生徒がいるという。そこで、1年生から学習合宿や放課後学習、指名補習を徹底して行い、生徒に机に向かう習慣をつけさせようとしている。
 重要な役割を果たすのは、国数英の週末課題だ。課題は、国語では、授業が現代文のときは授業の補完として古文を、数学は授業の復習をメインに、英語は予習的な内容としている。2学年主任の赤藤千鶴先生は「単に予習をしなさいと言っても、生徒は何をしてよいのかわからないから勉強しないだけ。やることがはっきりしていれば、宿題も嫌がらずに取り組みます」と指摘する。
 「言われたことはする」生徒にとって、こうした指導は抵抗なく受け入れられるようだ。2005年度入学生の学年末の学校評価アンケートでは、「学校の良かった点」として、「学校行事」「友人」を抑え、「週末課題」が1位だった。理由には「休日に勉強するようになった」「勉強しなくてはならない環境がよかった」などが挙がっていた。強制的な課題でも、学習によって得られた結果が「やればできる」という自信につながっていることがうかがえる。


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