生きたデータの見せ方・つくり方 受験生にするための3年生1学期の意識付け
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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目標3 模試を有効に活用する
『VIEW21』編集部ヒアリング結果より
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図4,5
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■先輩の成績が伸びた要因と学習上の留意点を一覧にする【生徒用資料】 Excelダウンロード(19KB)
■手持ちの模試帳票を活用して個別指導するポイントを共有する(進研マーク模試の場合)【教師用資料】 Wordダウンロード(581KB)
データ作成・加工の POINT

受験生になると、模試を受ける機会が増えるが、ただやみくもに受けているだけではあまりメリットはない。成績を伸ばしていくために、模試をどのように活用し、具体的に何をすればよいかを生徒自身が理解することが大切だ。そこで、(4)のように、先輩の成績が伸びた要因と学習上の留意点を整理して見せるとよい。どのように優先順位をつけて学習していけばよいかわからない生徒にとっては、ヒントになる。また、その優先順位を決めるのに模試は非常に有効な資料となることがわかるだろう。なお、模試データなどを加工し、生徒を意識付けることの効果はわかっていても、忙しくてデータの加工に時間が割けないという教師も少なくないだろう。その場合、進研模試の生徒個票など、手持ちのデータを効果的に運用することも大切だ。(5)のような資料を用いて、学年団で指導ポイントを共有して指導に臨みたい。

プラスαの一工夫
模試受験の意識付けを事前に行う
前ページで取り上げた進路カレンダーを活用して、模試の意義や意味を意識付けたい。「強化すべき科目や分野を定めて準備をさせる」「段階的に力をつけるための定点観測として受験する(特にマーク模試)」など、それぞれの模試受験の目標をはっきりさせ、日々の学習に明確な目標を持たせる。
模試受験後は復習の必要性を訴求
「模試は復習して完結する」ということは、教師の想像以上に生徒には理解されていない。模試の解答解説集は受験生にとって最良の参考書であり、弱点克服のヒント集だ。受験後すぐに自己採点させて、前回からの伸びを体感させ、復習ポイントを具体的につかませるとよい。また、正解率の低かった問題などを学年通信に掲載して復習の必要性を訴えるのも有効だ。
受験した模試は保存して解き直す
長期休業や週末などに、数か月前に受験した模試を解き直し、「完全に理解できているかどうか」「きちんとした答案が作成できるようになっているかどうか」を確認させる。特に苦手科目や地歴公民、理科などについては、平素の小テストや定期考査との重複点も多く見つかり、授業中心の学習スタイルの重要性に気がつくはずだ。

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