特集 つなぐ教師の教科指導力
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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特集
つなぐ教師の教科指導力 ― 前編 ―

教科の指導力を高めていくことは、教師が抱える最大の課題の一つである。
多忙化など教師を取り巻く環境が厳しく、生徒の気質が変化しているといわれる中、
どうすれば指導力を高めていくことができるのか。
『VIEW21』では、「つなぐ」をキーワードとし、10月号、12月号連続で教科指導力を特集する。
前編の今号では、いま求められる教科指導力はどのようなものかを
7人の先生方にうかがった。

OVERHEAD VIEW

生徒に身に付けさせたい力

英語

母国語以外の言語による論理的思考力

数学

基本的概念を身に付け、それを基に論理的に考える力

国語

論理的に書かれた文章を的確に読む力・書く力(言語運用能力)

公民

社会問題を多面的・客観的に見、前向きに社会を批判できる力

理科(物理)

基礎・基本の概念を形成する過程で得られる論理的思考力、直観力、洞察力

教師に必要な教科指導力の要素

3年間を見通す力

ゴールを見据えた上で、年間計画を立て、教材を選び、配置する

生徒把握力

生徒の学力・関心等の実態を客観的に把握する

作問力・評価力

生徒の理解度に応じ、問いたい力を明確にした作問とその評価

情熱と根気

生徒と本気で向き合う姿勢を持ち、生徒との信頼関係をつくる

学びへの動機付け

自信を持たせる。教科と社会のつながりを意識させる。
生徒の心の琴線に触れる授業をする

指導力を高める方法

個人で高める

国の教育政策に関心を持つ
中央教育審議会の答申や学習指導要領を読み込むなどして、社会が求めている力に目を向ける。

大学入試問題を自分で解く
例えば、センター試験問題を記述式につくり変えて自分で答案を書く。

校内でつなぐ

授業公開や授業の見せ合い
同教科だけでなく、他教科の教師にも見てもらうことで、指示や活動のタイミング、
発問の仕方などを学ぶ。

同僚との協働作業
定期考査や実力テストの作問、模試の分析、入試問題分析などを通して、
ノウハウを共有する。

校外でつなぐ

学校の外の研究会や公開授業に目を向ける
特に小規模校や同科目の教師が複数いない学校では、他校とのつながりが重要になる。

次号 12月号特集 「つなぐ教師の教科指導力 後編」では実践事例を紹介


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