指導変革の軌跡 千葉県立姉崎高校
VIEW21[高校版] 先生方とともに考える 新しい進路指導のパートナー
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志願倍率2倍を記録 劇的な学校再生を果たす

 06年度の高校入試で、同校の倍率は2倍を記録。進学希望者も増え、生徒の進路選択の基準は「入れる大学」から「入りたい大学」へと変わった。5割強だった高校卒業時の進路決定率も、今では8割になった。しかし、課題もある。
 「生徒の志望レベルが高くなり、実際の学力レベルとの差が生じています。褒めて自信を付けさせる指導だけでは、生徒の多様な志望を実現させるのは難しい。新たな展開が必要だと感じています」(米山先生)
 今後、確かな基礎基本の定着を図るために「マルチベーシック」をいかに工夫改善するかが大きな課題だ。
 「13年度に全面実施となる高校の新学習指導要領では、スパイラルに学び直す学習プロセスが強調されています。ここに、『マルチベーシック』をどうリンクさせていくかということが大きなポイントになると考えています。目の前の生徒の成長を正確に把握し、今後の教育課程全体の中での位置付けを考えていきたいと思っています」(渡邉教頭)
 困難校からの再生を果たした自信を胸に、教師たちは新たな第一歩を踏み出そうとしている。

*今回のテーマに関連する過去の記事:

→ 2008年度 2009年2月号

指導変革の軌跡:東京都立小平西高校 「達成体験を活用した学校改革」

→ 2007年度 2007年10月号

特集:生徒を大人にする「生徒指導」


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