指導変革の軌跡 茨城県立竜ヶ崎第一高校「指導の継承」
茨城県立竜ヶ崎第一高校

茨城県立竜ヶ崎第一高校

◎土浦中学校龍ヶ崎分校として創立。校訓は「誠実・剛健・高潔・協和」。「文武両道」を校是とし、例年、国公立大や難関私立大に多数の合格者が輩出するほか、部活動では、2008年度、射撃部、陸上部、水泳部が高校総体に、陸上部、射撃部、弓道部が国体に出場した。

設立●1900(明治33)年

形態●全日制・定時制/普通科/共学

生徒数●1学年約280人

09年度入試合格実績(現浪計)●国公立大は、北海道教育大、東北大、茨城大、筑波大、埼玉大、千葉大、横浜国立大、金沢大、京都大、茨城県立医療大、首都大学東京などに計95人が合格。私立大は、青山学院大、慶應義塾大、上智大、中央大、法政大、明治大、早稲田大、同志社大などに延べ585人が合格。

住所●〒301-0844 茨城県龍ヶ崎市平畑248

TEL●0297-62-2146

WEB PAGE●http://www.
ryugasaki1-h.ed.jp/



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指導変革の軌跡130


茨城県立竜ヶ崎第一高校「指導の継承」

導入期指導を軸に
3年間の指導ストーリー構築を目指す

変革のステップ
背景(STEP1)
実践(STEP2)
成果(STEP3)
◎学年主導の指導体制による弊害、最長赴任年数の短期化を踏まえ、学校としての「指導のスタンダード化」を目指す
◎導入期指導を体系化し、全学年で共有。「筑波大を目指す学校」を掲げた全学プロジェクトを発足させ、指導の軸をつくる
◎前年度の反省を踏まえた指導が可能となり、成績上位層の形成に成功。教師の目線合わせ、意識の共有化も進む

学年主導の指導体制が取り組みの継続性を阻む

 茨城県立竜ヶ崎第一高校が「指導のスタンダード化」を模索し始めたのは、2008年度のことだ。同校は茨城県南部を代表する進学校で、例年、国公立大や首都圏の難関私立大に多数の合格者が輩出する。
 しかし、地域の期待に応えられるような進学実績を安定して上げていたかというと、必ずしもそうではなかった。過去の現役国公立大合格者数を見ると、100人を超える年もあれば、70人程の年もあるなど、年度によって実績に差があった。学年主導の色が濃いために取り組みがなかなか継承されず、年度ごとに進学実績が揺らぐことが、積年の課題であった。
 茨城県の教員配置にかかわる制度の変更も、同校に改革の必要性を痛感させた。進路指導主事の大和田浩一先生は、次のように話す。

 「本県では、数年前から1校における教師の最長赴任年数が短期化されました。本校でも教師の異動が頻繁になり、ここ2、3年間で7割の先生が入れ替わっています。しかも、新しく赴任してきた教師の多くが、進学校での指導経験がありませんでした。教師の異動に左右されない本校としての指導スタイルを一刻も早く確立しなければならない、と強く感じました


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