生きたデータの徹底活用 「2年生0学期」を見通した1年生2月までの学習習慣の定着
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熱い思いで生徒、クラス、学年の心を揺さぶる! 生きたデータの徹底活用

「2年生0学期」を見通した1年生2月までの学習習慣の定着

高校3年間の中でも、1年生の12月以降は、特に中だるみに注意が必要な時期である。
それは、生徒自身の高校生活への慣れ、油断もあるが、何よりも教師が多忙となり冬休みを境にした生徒の生活の乱れを見過ごしてしまうことが大きな原因になっている。
生徒に掛けられる時間が取れなくなる中での「2年生0学期」の指導を考える。

※データは、高校の先生方へのヒアリングを基に編集部が作成したサンプルです。
1:2月までの学習習慣定着のため学年団で協同する
教師の意識をすり合わせるために
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図1:2年生0学期を教師が俯瞰するスケジュール表
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■2年生0学期を教師が俯瞰するスケジュール表 Excelダウンロード(21KB)
ノウハウ、経験を共有するために
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図2:生徒の学習意欲が高まった時と教師の仕掛け
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■生徒の学習意欲が高まった時と教師の仕掛け Excelダウンロード(24KB)
データ活用のねらい:目標達成のため学年団で団結
「2月までに学習習慣定着」を学年団の目標に●1年生の12月以降は、生徒が学習から離れてしまいやすい時期だ。入試はまだ先で、一方で部活動での役割は大きくなる。また、「自分の成績は大体このくらい」という定位置が見えてしまい、あきらめモードになる生徒も出始める。年が明けた2月以降は、高校入試などで登校日も減り、一層生徒のために時間を取りにくくなり、学びから離れた生徒が見過ごされる危険もある。そうならないために、「2月までに、自学自習の習慣を確立すること」を学年団としての共通目標にしたい。

生徒の学習意欲を高める手法を学年団で共有●学習離れが進むことで、学年全体としては学力が二極化しやすい。そのため、各層ごとの対応策を学年団で共有することが重要だ。その際、「生徒の意欲を高めることに成功した具体的な働き掛け」を、エピソードとして共有することで、学年全体で生徒を育てていく雰囲気を醸成し、学年団の経験値を高めていく。
データ活用の流れ:今後を見通し、ノウハウ共有に着手
生徒に手を掛けにくい現実を客観的に把握●まずは12月中に、図1を活用して、登校日数や行事を俯瞰的に把握する。「生徒に手を掛けられる時間がこんなに少ない」という事実を、学年団で同じレベルの危機感を持って共有したい。4月の段階では秋以降の学年目標が言語化されていないケースもあるので、この機会に検討する。併せて、「意識付けしやすい場面」「この時期の具体的な方策」など、生徒の学習習慣を定着させる具体例を学年団で議論したい。

クラスの仕掛けを共有する●1年生に、「学習意欲が高まった出来事・声掛け」についてアンケートを取る。教師の働き掛けで意欲が高まった事例について、その教師がエピソードを詳しく紹介することで、効果的なノウハウ共有の場になるだろう(図2)。1年生だけでなく、2年生と共同で行うなど、広く取り組んでいきたい。
12月、1月にいかに意識付けるか
チャート
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