大学生の学習・生活実態調査報告書
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本報告書の要約

第1章 大学入学までの実態

第1節 高校での学習と生活について

大学入学までに経験したこと
大学入学までに経験したこととして「浪人をした」が17.7%と最も多く、性別では男子、学部系統別では「保健その他」で浪人経験者が多い結果となった。一方で「他の高等教育機関(他の大学・短大、専門学校など)に入学した」「海外留学した」など、大学への編入学や高校時代の留学経験はわずかであった。

卒業した高校について
卒業した高校の卒業後の進路状況は、「国公立大学や難関私立大学への進学者が多い」「中堅レベルの大学への進学者が多い」の比率が高く、いわゆる「進学校」に在籍していた比率が高かった。また、卒業した高校の特徴についてたずねたところ、「学校行事では生徒が率先して行っていた」「卒業後の進路選択について、学校からの積極的なすすめがあった」に「あてはまる」と回答した比率が半数を超えた。

高校生活で力を入れていたこと
高校生活で力を入れていたことを平均すると、「勉強」3.6割、「友だちとの交遊」2.5割、「部活動」2.4割、「アルバイト」0.4割、「その他」1.1割であった。また1割以下とする回答が「アルバイト」91.1%、「部活動」44.0%であった。大学進学者において、高校生活での「アルバイト」はほとんど経験がないこと、また部活動の参加状況に学生間で差があることが確認できる。

高校での学習の様子
高校での学習の様子についてたずねたところ、男子に比べ女子のほうが授業に積極的に取り組んでいたことがうかがえる。また学部系統別の「保健その他」では、高校の学習において計画的な学習や勉強方法の工夫などに積極的に取り組んでいたことが確認できる。

高校での「総合的な学習の時間」などへの取り組み
高校のときの「総合的な学習の時間」やテーマ学習で、半数以上の大学生がインターネットや図書館を利用してあるテーマについて調べ、その結果について話し合い、文章にまとめるといった取り組みを体験している。しかし「調べたことを図や表にまとめた」「調べたことを人前で発表した」など、人前での発表を想定した取り組みは、「調べて文章にまとめた」よりもやや少ない結果となった。

高校での学習時間
高校1・2年生のときの平日の学校外の学習時間は「ほとんどしなかった」が29.9%と最も多く、「1時間」までを含めると63.5%であり、高校1・2年生のときにほとんど勉強時間を確保していなかったことが確認できる。しかし出身高校種別の「私立・中高一貫」や学部系統別の「保健その他」「教育」では、高校1・2年生段階から学習時間を確保していた傾向がみられる。

授業以外での学習機会
高校1・2年生段階では「どれもあてはまらない」が37.9%と最も多く、次いで「夏休みなどの長期の休みに、学校が行う補習授業を受けた」「朝や放課後に、学校が行う補習授業を受けた」が多い。一方、3年生段階では1・2年生段階から利用していた学校が提供する学習機会に加えて、予備校・学習塾の利用も増加し、その傾向は学部系統別の「保健その他」で顕著である。

第2節 大学進学までの受験について

受験経験(中学受験・高校受験)
中学受験を経験した大学生は全体の18.8%、高校受験率は全体の86.3%であった。受験後の進路は、「第一志望に合格し、進学した」者が最も多く、中学受験経験者の60.8%、高校受験経験者の78.5%が該当していた。

大学進学を意識し始めた時期・受験対策を始めた時期
大学進学を意識し始めた時期は、「高校2年生の頃」(29.5%)が最も多く、次いで「高校3年生の頃」「高校1年生の頃」となっていた。大学受験対策を始めた時期は、全体としては「高校3年生」(55.6%)が過半数を占めていたが、学部系統によって大きな差異もみられた。

大学受験対策
「受験期の学習時間」の平均は4.5時間であった。しかし、「0時間」(6.1%)、「1時間」(9.0%)など、実質的には受験勉強をしていると思えない回答もみられた。「大学受験対策として取り組んだこと」は、従来型の教科学習が多くみられた一方、「推薦・AO入試」による入学者を中心に、「小論文の準備」「面接の準備」「志望理由書・自己推薦書作成」などの対策に取り組んだ者も少なからずみられた。こうした傾向には、学部系統による差異もみられた。

受験する大学・学部決定の際に重視した点
受験する大学・学部を決める際に重視した点は、「興味のある学問分野があること」が64.8%と最も多かった。つづいて、「入試難易度が自分に合っていること」「自宅から通えること」「入試方式が自分に合っていること」など、自分自身が置かれている現状を重視して決定した者が多く、「先生、親、先輩といった他者のすすめ」を重視して決定した者は少数であった。これらの傾向には、性別や学部系統による差異もみられた。

大学受験のときの入試方法
大学受験時には、過半数以上の大学生が「一般入試」(70.2%)、「センター入試」(58.5%)を経験していた。その一方、「推薦入試」(26.8%)、「AO入試」(8.4%)といった、特別選抜入試を経験した大学生も少なからずみられた。「現在の大学・学部を受験した方法」に目を向けると、「一般入試」(56.4%)が最も多く、次いで「推薦入試」「センター入試」「AO入試」の順であった。こうした傾向には性別による差異がみられた。

進学先の大学・学部決定時期
「現在の大学・学部に合格した時期」は、国公立大学や多くの私立大学の一般選抜入試の結果が明らかになる「2月」(33.3%)や「3月」(35.5%)と回答した者が多数を占めていた。しかしその一方、一般選抜入試が実施される前の時期である、高校3年生の秋期(9月〜12月)の段階で、現在の大学・学部への合格がすでに決定していた大学生も、全体の4分の1以上に及んでいた。こうした傾向には、文系・理系といった学部系統によって差異がみられた。
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