第4回学習基本調査・高校生版
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3.局所化する学習習慣

 “脱受験競争時代”における学習からの離脱をもっともはっきりと映し出しているのが、セカンド・ランクの高校生である。図1-3は、高校の偏差値帯別に平均家庭学習時間の変化を示したものである。偏差値50以上55未満の高校生に注目してほしい。第1回調査時点では彼らの学習時間は112.1分とトップランクの高校生と肩を並べていた(偏差値55以上の高校生の平均114.9分)。ところが、その後の学習時間は減少の一途をたどり、第4回には60.3分にまで落ち込んだ。第1回の半分強である。少子化を背景にやさしくなった大学入試の恩恵をもっとも受けたのは、この層の高校生であるといってよい。


 彼らの没落によって、日本の普通科高校において、家庭学習の習慣を保持する高校生はいっそう「薄く」なった。学習習慣は、高校階層構造の頂点に位置する一握りのエリート高校生に局所的に存在しているにすぎない。それは、今回の調査で鮮明になった、“脱受験競争時代”における若者の学習行動の2つめの特徴にほかならない。


 図1-3 の小・中学生のデータを参照してほしい。全体として家庭学習が戻ってきた小・中学生の中で、ひときわ学習時間の回復が目立つのは、成績の自己評価が高い子どもたちである。すべての小・中学生に等しく学習が戻ってきたわけではない。


図1-3 平日の平均家庭学習時間(成績の自己評価別・偏差値帯別)
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