第4回学習基本調査報告書・国内調査 小学生版
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3. 家庭学習は向上したか

 最後に、すでに小学生の学習行動と学習意識が向上していることを論じたが、その中で簡単に触れるにとどまった家庭学習について焦点をあて、家庭学習の量と質が向上したことを指摘したい。

 (1) 家庭での学習時間は増加傾向にある

第1回から第3回まで減り続けてきた家庭での学習時間が今回増加に転じた。第3回と第4回を比べると、家で「30分未満」しか勉強しない小学生の割合が第3回の約4割から第4回の3割強へ1割ほど減少した。平均でみても、家庭学習時間は第3回の71.5分から第4回の81.5分へ10.0分の増加となっている。

 (2) 宿題が小学生の家庭学習を向上させている

 小学生は毎日宿題を着実に行っているようだ。宿題をしている時間をみると、「ほとんどしない」はわずか4.1%、20人に1人以下の割合である。「15分」も23.3%、これらの合計は27.4%。4分の1をようやく超えるにすぎない。「30分」がもっとも多く35.9%、それ以上では「45分」が15.6%、「1時間」が13.9%などとなっている。また「45分以上」宿題をしている小学生は35.4%とおよそ3分の1に達している。

 (3) 家庭学習の質が向上した

 家庭学習では、基本的な学習習慣が身につくとともに、自主性や計画性、そして意欲・態度の面で向上がみられた。
 以下、詳細なデータの提示は第2章で行うこととして、大まかな傾向を紹介する。
  まず、家庭での学習状況をみると、第1回と比べて「出された宿題をきちんとやっていく」「嫌いな科目の勉強も一生懸命する」などの基本的な学習習慣が向上している。
 このほか、「家族に言われなくても自分から進んで勉強する」「計画を立てて勉強する」などの自主性や計画性も向上している。このことは「ほとんど毎日、親は私に『勉強しなさい』と言う」の減少にもつながっている。
 さらに「授業で習ったことを、自分でもっと詳しく調べる」と答える小学生が増えている。またわずかであるが、「自分で興味を持ったことを、学校の勉強に関係なく調べる」が増加傾向にある。興味関心からの自主的な家庭学習の姿勢も向上しており、「確かな学力」が家庭学習においても身についてきているとみることができる。
 以上、学習基本調査小学生版は、小学生の学習行動と学習意識が大きく向上したことを明らかにしている。まず、学習行動と意識の面で「確かな学力」が目標としたような状況が出現しつつある。『学びのすすめ』の効果があった可能性を強く示唆している結果といえよう。  また、理数系離れに歯止めがかかった可能性も強く示唆されている。「算数」が好きな割合と「理科」「算数」の理解度が向上している。  最後に、家庭学習も量と質の両面ともに向上した。
  全体を通して、小学生の学習については、近年の社会をあげての学習向上の取り組みが功を奏してきたといえるのではないだろうか。
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