第4回学習基本調査報告書・国内調査 小学生版
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第2章 小学生の学習に関する意識・実態
  第1節 小学生の学習行動

1. 学校での学習の様子

ベネッセ教育研究開発センター研究員 邵 勤風

(1) 好きな教科

「算数」が「好き」という回答比率が大幅に増加している。「総合的な学習の時間」も第3回より増加している。小学生が「好き」な教科のベスト・スリーは依然として、すべて実技教科で、「体育」「家庭」「図画工作」の順である。また、性別でみると、男子が「算数」「理科」「体育」が好きなのに対して、女子は「国語」「音楽」「家庭」が好きである。

Q あなたは、次の教科や学習の時間の勉強がどのくらい好きですか。

 小学生に教科や学習の時間の勉強がどのくらい好きなのかについてたずねた。図2-1-1は第1回から第4回までの変化をグラフ化したものである。この図から次の3つのことがわかる。
  1つめは「算数」が「好き」(「とても好き」+「まあ好き」の%、以下同)の回答比率が大幅に増加していることだ。「国語」「社会」「算数」「理科」について、「好き」の回答比率をみると、「算数」は第1回から一貫して増加傾向にあり、第4回は第3回の55.6%よりさらに7.2ポイント増加し、62.8%となっている。2002年の新教育課程の実施により、「算数」の内容がやさしくなった(3割削減)こと、それに加えて、授業そのものが変化したということも影響しているのではないだろうか。また、第4回では「算数」の理解度が向上しているという結果((2)授業の理解度)も出ているので、それも「算数」好きの回答比率の増加につながったのではないかと推測できる。「算数」以外の「国語」「社会」「理科」については、あまり変化がみられなかった。
 2つめは実技教科が総じて「好き」の回答比率が高いことだ。とくに第3回と比べて、「体育」が81.6%から84.9%に、「家庭」が79.6%から84.3%にと、さらに増加傾向にあることがわかった。
 好きな教科のベスト・スリーが実技教科で占められているのは第3回と同じだが、順位は若干入れかわっている。第3回では、第1位が「図画工作」(83.6%)、第2位が「体育」(81.6%)、第3位が「家庭」(79.6%)だった。それに対して今回は、「体育」(84.9%)が第1位となり、「家庭」(84.3%)が第2位に、「図画工作」(79.1%)が第3位となっている。
 3つめは「総合的な学習の時間」が第3回の61.0%から第4回の67.0%と、6.0ポイント増加していることだ。小学校では、「総合的な学習の時間」が定着している様子がうかがえる。
■図2-1-1 好きな教科(時系列)
図2-1-1 好きな教科(時系列)
 次に、性別で好きな教科の比率をみてみよう(表2-1-1)。男子の「好き」の回答比率が高く、女子との差が10ポイント以上開いている教科は「算数」(男子70.1%>女子54.9%、15.2ポイント差、以下同)、「理科」(73.9%>62.7%、11.2ポイント差)、「体育」(90.3%>79.2%、11.1ポイント差)があげられる。逆に女子の「好き」の回答比率が高く、男子との差が10ポイント以上ある教科は、「音楽」(女子80.1%>男子54.5%、25.6ポイント差、以下同)、「国語」(61.8%>45.7%、16.1ポイント差)、「家庭」(91.1%>78.0%、13.1ポイント差)である。このほか「総合的な学習の時間」は女子が70.3%で男子の64.0%と6.3ポイントの差がある。
  このような結果から、男子は理数系科目やスポーツ系科目が好きなのに対して、女子は文系科目や芸術系科目が好きなようである。
■表2-1-1 好きな教科(性別)
表2-1-1 好きな教科(性別)
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