第4回学習基本調査報告書・国内調査 小学生版
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2. 学習していて感じること

青山学院大学教授 樋田大二郎

小学生が学習していて感じることでは、理科への感動の比率が80.6%と非常に高い。2番目に高かったのは国語への意欲で71.4%であった。時系列比較では、理数系科目が健闘している。理科への感動は8割強で高止まりし、興味は7.4ポイントの大幅増。算数についても、感動が5.2ポイント、興味が4.3ポイント増加した。

Q あなたは勉強していて、次のように感じることがありますか。

 ここでは、各教科について小学生の学習への構えを「感動(すばらしい、ふしぎだなと感じる)」と「興味」の観点からたずねている(国語は興味と意欲をたずね、英語は意欲をたずねている)。
 最初に、図2-2-6の第4回調査の結果から今の小学生が学習していて感じることをみてみよう。感動・興味・意欲といった事柄は、「確かな学力」の核になるべきものであるが、もっとも高い値だったのは理科の「生き物や自然を『すばらしい』とか『ふしぎだな』と感じる(以下、感動)」で、「よくある」と「時々ある」と答えた合計比率(以下同)は80.6%と非常に高い値になっている。理科の「生き物や自然のことを調べたり考えたりするのが好きだ(以下、興味)」も63.6%と6割を超える小学生が興味を抱いていた。
 2番目に高かったのは国語の「自分や相手の気持ち・考えをうまく出し合えたらいいなと思う(以下、意欲)」で71.4%と7割強であった。「国語の教科書を読んでいて、登場人物や書いてある内容に興味がわいてくる(以下、興味)」も61.2%と6割を超える値であった。
 これに対して算数はやや低い値で、「算数の考え方や解き方を『すばらしい』とか『ふしぎだな』と感じる(以下、感動)」が60.5%、「算数の問題の解き方を考えたり工夫したりするのか好きだ(以下、興味)」が52.8%であった。社会では、「社会のしくみや歴史のできごとを『すばらしい』とか『ふしぎだな』と感じる(以下、感動)」は63.0%あったものの、「社会のしくみや歴史のできごとを調べたり考えたりするのが好きだ(以下、興味)」は46.0%にとどまっている。
 最後に、「英語を使って外国の人と話したり、手紙を書いたりしてみたい(以下、意欲)」は56.6%であった。現場では英語は楽しいという声をよく聞くが、楽しさは感じても、意欲にまでは発展しきっていないのかもしれない。
  同じく図2-2-6を用いて、時系列の変化をみていく。ここでは第2回と第4回の比較となっている。
 この図でまず気がつくのは、理数系科目の健闘である。世の中では理数系離れということがいわれているが、理科・感動は8割強で高止まりし、理科・興味は7.4ポイントの大きな増加をみせている。算数についても、感動が5.2ポイント増加し、興味が4.3ポイント増加している。その他では、社会・興味も3.3ポイント増加している。
 これらに対して、感動・興味・意欲が減少してしまったのは、国語の興味(4.8ポイント)および意欲(4.1ポイント)である。
 学習していて感じることを性別、成績の自己評価別にみたのが表2-2-6である。男子のほうが高かったのは理科・興味(男子67.5%>女子59.4%、以下同)、算数・興味(57.2%>48.3%)などである。理数系科目への興味は、男子のほうが強いようだ。反対に女子のほうが高かったのは国語・興味(女子68.4%>男子54.5%、以下同)、国語・意欲(79.1%>64.2%)、英語・意欲(69.0%>45.3%)などである。女子は文学・語学系科目への興味・意欲が強いようだ。
■図2-2-6 学習していて感じること(時系列) 
図2-2-6 学習していて感じること(時系列) 
■表2-2-6 学習していて感じること(性別・成績の自己評価別)
表2-2-6 学習していて感じること(性別・成績の自己評価別)
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