学習基本調査・国際6都市調査報告書
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3.学力観

東京の小学生は、進学の厳しさを認識しつつもそのために勉強することが重要であるという意識は他都市と比べ相対的に弱いようである。その一方で、北京の小学生は進学の厳しさと、そのための勉強の重要性を十分認識している様子がうかがえる。

 Q.あなたは、次のように思うことがありますか。

図1-3-6 学力観
 日本でいう「学力」に該当する言葉や意味あいは国によって異なるため、学力観についてたずねる質問項目を翻訳する際に意訳を行っていたことに留意が必要である。そのうえで、比較が妥当であると考えられる4項目の結果についてみていきたい(図1-3-6)。まず、東京の小学生66.7%が「できるだけいい高校や大学に入れるよう、成績を上げたい」と思っているが、この比率が他都市との比較で低い(ヘルシンキ72.6%〜ソウル94.9%)。東京では「そんなに勉強しなくても、なんとか大学に進学できるだろう」と答える小学生の比率は北京(3.3%)に次いで8.5%と低く、大学進学がシビアであることを比較的強く認識している様子がうかがえる。その一方で、「今は勉強することが一番大切なことだ」については、東京の回答比率がもっとも低い(東京39.6%<他の5都市44.1〜71.2%)。それに対して北京では71.0%とソウルに次いで高い。さらに東京では「学校生活が楽しければ、成績にはこだわらない」と回答した比率はもっとも高く(東京31.9%>他の5都市12.1〜19.7%)、北京ではもっとも低くなっている。これらの結果から、他都市との比較において全体的に東京の小学生が進学の厳しさを認識しているが、そのための勉強の必要性を感じる傾向が弱いことがうかがえる。その一方で、北京の小学生は、進学の厳しさとそのために勉強することの必要性を感じている傾向が強い。
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