授業と家庭学習のリンクが子どもの学力を伸ばす -学力向上のための基本調査2008より

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第1章 子どもの家庭学習力を育てる教育の創造

4.保護者の家庭学習支援力の構想

今回の調査では、これまでに構想してきた大人の総合教育力の理論モデルに対応させて、子どもの家庭学習力を育てる大人からの多様な働きかけのあり方を探ることをねらいとしている。そこで、教師の家庭学習指導力に続いて構想したいのは、家庭における子どもの力強い応援者である「保護者の家庭学習支援力」である。

確かに家庭の教育力はそのあり方とレベルにおいて様々であり、その改善と充実を一律に推進することは難しい。また、家庭のプライバシーや個人情報を守ることは当然必要であるが、だからといって家庭教育のあり方をすべて保護者の責任に帰して、学校からはその改善と充実に対して全く意見や依頼を出さずに学校から丸投げしてしまうといった消極的な関わりでは、子どもたちの学力向上の効果も半減してしまう。

そこで、次のような子どもの家庭学習の充実に関わる保護者の3つの教育的機能に注目して、「保護者の家庭学習支援力」を構想することにしたのである。

保護者の家庭学習支援力を構成する3つの教育機能

ここでは、子どもの家庭学習を支援する保護者の教育的機能を、(1)ペースメーカーとしての習慣形成、(2)サポーターとしての心の支え、(3)ファシリテーターとしての環境構成、という3つに分類して、それぞれの教育的機能の中に2つずつの下位領域を設定している。それぞれの教育的機能は、すでに私たち総合学力研究会が定義した「保護者の教育力」の3つの領域(Discipline・Interaction・Participation)に対応している。(6)

このような6領域24項目からなる「保護者の家庭学習支援力」を構想して、それと子どもの総合学力や家庭学習力との関わりを、調査を通して明らかにすることがねらいとなる。

 

(6)詳細なDIPモデルの特徴とその項目は、田中博之・木原俊行・大野裕己監修『総合教育力の向上が子どもの学力を伸ばす』ベネッセ教育総研、2005年を参照のこと。

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