授業と家庭学習のリンクが子どもの学力を伸ばす -学力向上のための基本調査2008より

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第2章 授業改善と結びつけた家庭学習充実の取り組み構造モデルの提唱

2-5 保護者の学校・授業への意識と子どもへの働きかけの状況


ベネッセ教育研究開発センター 小林洋

はじめに

学力向上のための基本調査2004」で総合教育力の構成要素の一つとして「家庭の教育力」を位置付けて調査を行って以来、保護者を対象とした調査は今回が3度目となる。前回の同調査2006では、子どもの読解力の育成に資する保護者の働きかけを調べることに中心を置いた調査を行った。今回は、家庭学習充実に向けて前節で見た教師の取り組みや次節で見る校長の取り組みとともに、保護者についても「家庭学習支援力」という概念を新たに導入している。本節では、学校の授業や宿題への保護者の意識や要望の動向と「家庭学習支援力」の発揮の状況を報告し、学校を基盤とした家庭学習充実を考えていくための参考材料を提供することを目的とする。

1.保護者の学校・授業への要望や意識

図表2-5-1は、学校の宿題に関する保護者の要望・意識を問う設問に対する回答結果を示したものである。任意複数選択方式による選択割合(アンケート回答人数に対する各項目選択件数の割合)と学校間のバラつきの程度を表す標準偏差(s)、ならびに標準偏差を選択割合で割った変動係数(cv)を示している(図表の注記参照)。後者の変動係数は、学校別の選択割合平均に対する相対的な変動の大きさを表している。図表では、選択割合(標準偏差、変動係数)の順で示している。また、図表が示す保護者の回答結果は、宿題の在り方の現状に対する保護者のニーズを示すものではあるが、一般的に現状の充足度に規定されたものであり、各項目への本来的な重要度の認識とは同じではないことに注意してほしい。

図表2-5-1:保護者の宿題に対する要望

注) 「あなたは、学校の宿題に対して、どのようなことを望んでいますか?」の設問に対する任意複数選択による回答状況を示す。選択割合は、項目選択件数/アンケート人数を示している(学校別選択割合の平均をとったものではないことに注意)。標準偏差(s:standarddeviation)は、学校別選択割合の学校間のバラつきの絶対的な大きさを示す。変動係数(cv:coefficientofvariation)は、この標準偏差を学校別選択割合の平均で割ったもので学校別選択割合の平均に対する相対的な変動の大きさを示す。なお、問1−3−13「その他」は省略している。

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