第1部 学年別や性別にみる生活時間と意識/第2章 自由時間の使い方にみる男女の違い
2.自由時間の活動
2−1 子どもたちの多忙化と自由時間の減少
子どもたちにとって、放課後の時間がすべて自由時間だというわけではない。学校段階によって異なるが、習い事や部活動、高校生ではアルバイトなど、一定の時間を要する活動が恒常的にスケジュールに組み込まれている(2.5次行動、第1部第1章参照)。これらの活動によって、子どもたちの放課後は多忙化しているといってよい。
1)学校の宿題をする 2)学校の宿題以外の勉強をする 3)テレビやDVDを見る 4)テレビゲームや携帯ゲーム機で遊ぶ 5)携帯電話を使う 6)パソコンを使う 7)音楽を聴く 8)本を読む 9)マンガや雑誌を読む 10)新聞を読む 11)家の手伝いをする 12)昼寝をする 13)外で遊ぶ・スポーツをする (習い事・部活動を除く) 14)ぼーっとする |
表2−1は、調査結果から習い事・学習塾・部活動・アルバイトにどれだけの時間を費やしているのかを、週あたりの平均時間で示したものである。小学生から中学生になると、これらの活動の合計時間が男女ともに2倍以上になり、それだけ自由時間が減少することがわかる。中学生と高校生では合計時間ではそれほど大きな違いはないが、その内容は異なっており、習い事や学習塾が減少して、その分がアルバイトにあてられている。また、男女による違いについてみると、これらの活動時間の合計は、どの学校段階でも男子のほうが長い。女子よりも男子で放課後が多忙化しているとみることができる。
以上のように、女子のほうが男子よりも自由時間が長い傾向があることを確認したうえで、本章では、自由時間を次の14の活動を行う時間として定義することにしたい(アンケート調査、調査票問4参照)。