放課後の生活時間調査

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第2部 子どもの行動パターン別にみる生活時間と意識

第2章 「早寝早起き朝ごはん」ができている子どもの特徴とその家庭環境


岡部 悟志(ベネッセ教育研究開発センター研究員)

<要旨>
「早寝早起き朝ごはん」ができている子どもは、その他の子どもと比較して、睡眠時間がやや長く、学習塾やメディアの時間は短い。また、朝は自分で起きており規則正しい生活を送っていると強く自覚している。成績(自己評価)には明確な差はみられないものの、全体的に自主的・計画的な学習態度を持ち合わせていること、心や身体の疲れが少ないことなどが確認された。しかしながら、とりわけ都市部の小・中学生のなかで、「早寝早起き朝ごはん」に困難を抱えている子ども(とその家族)が存在することがわかった。したがって、全国一律にではなく、地域の実情に応じた子どもの生活習慣の改善策が、今後求められる。

1.はじめに

本章では、「早寝早起き朝ごはん」ができている子どもの特徴と、そのような子どもがどんな家庭環境にあるのかを、調査データに基づいて明らかにしていく。「早寝早起き朝ごはん」は、子どもたちの日々の生活リズムを改善することにより、彼/彼女らの意欲・体力・学力向上をはかることを目指す文部科学省を中心とした取り組みである。政府の教育再生会議において「早寝早起き朝ごはん」が家庭の教育力向上のための重要な取り組みの1つとして議論されたこともあり、子どもを持つ家庭においてもその認知度はかなり高まってきているように思われる。しかしながら、直井(2007)が指摘するように、「早寝早起き朝ごはん」の議論は盛んになされているものの、たとえばどのような家庭で「早寝早起き朝ごはん」が困難であるのか、というようなところまでははっきりとした知見が得られていない。以上のような背景をふまえ、本章では、「早寝早起き朝ごはん」にかかわるさまざまな通説を最新の調査データにより検証していく。

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