放課後の生活時間調査

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第2部 子どもの行動パターン別にみる生活時間と意識/第4章 誰がどのように遊んでいるのか

2.小・中・高校生の遊びの時間、メディアの時間

2−1 遊びとメディアの平均時間

まず、小・中・高校生は、どれくらいの時間、遊んでいるのだろうか。図4−1は、24時間に占める遊びとメディアの平均時間を示したものである。

図4-1:遊びとメディアの平均時間(24時間あたり、学校段階別)

(1)遊びの時間

「屋外での遊び・スポーツ」(以下、「外遊び」)、「室内での遊び」(以下、「室内遊び」)、 「テレビゲーム」の時間をみると、小学生は、それぞれ15分前後で、合計43.9分である。調査時期の影響があるとはいえ、小学生でも「外遊び」の時間はそれほど長くない。
  また、中・高校生は「外遊び」「室内遊び」の時間が減少し、それぞれ5分前後となる。しかし、「テレビゲーム」の時間は、小学生16.8分に対して、中学生13.6分、高校生11.5分とあまり減少しないことがわかる。

(2)メディアの時間

次に、メディアの時間をみると、どの学校段階でも「テレビ・DVD」の時間がもっとも長く、60分前後である。また、「パソコン」の時間は小学生3.5分、中学生10.1分、高校生10.8分と中学生になると増加し、「携帯電話」は小学生0.6分、中学生7.9分、高校生19.8分と徐々に増加する。「本・新聞」や「マンガ・雑誌」の時間は、学校段階による変化が小さい。

これら遊びとメディアの時間全体についてみると、どの学校段階でも、身体を使う「外遊び」よりも、「室内遊び」や「テレビゲーム」などの「内遊び」の時間が長く、また、「テレビ・DVD」「携帯電話」「パソコン」「テレビゲーム」などの情報やメディアに依拠した遊びの時間のほうが長いことがわかる。つまり、大人が、「外遊び」を中心に子どもの遊びをイメージしているとすれば、それは現在の小学生も含めた子どもの実態とはずれているといえよう。また、学校段階が上がるほどその傾向は強まっている。遊びとメディアの合計時間は、小学生126.3分、中学生118.8分、高校生123.3分と学校段階による差が小さいが、その中身は学校段階により異なるといえよう。

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