テレビ・ビデオ（DVD）は、現代人の生活に欠かせないものになっている。児童・生徒たちはそれらにどのくらいの時間を費やしているのであろうか。
　ふだんの日のテレビ・ビデオ（DVD）の視聴時間を示したのが、図1-1-4である。ふだんの日のテレビ・ビデオ（DVD）視聴時間の平均は、小学生2時間1分（121分）、中学生2時間15分（135分）、高校生1時間56分（116分）と中学生が一番多い。「3時間以上」という長時間視聴者は、小学生23.9％、中学生28.8％、高校生16.7％と中学生に多い。
　テレビ・ビデオ（DVD）の視聴時間と家での学習時間の関係をみると、平日に「3時間以上」見る子は、家での学習を「ほとんどしない」率が高まる（小学生11.3％・平均8.5％、中学生33.4％・平均22.1％、高校生50.6％・平均29.7％）（図表省略）。
　また、テレビ・ビデオ（DVD）の視聴時間と成績（小・中学生）・偏差値層（高校生）との関係をみると、小学生では関連がみられないが、中学生では、平日に「3時間以上」と長時間見ている子は、成績上位層で22.3％、中位層27.0％、下位層38.0％と、成績下位の生徒に多い。高校生では、平日に「3時間以上」と長時間見ている生徒は、進学校7.5％、中堅校19.4％、進路多様校30.6％と進路多様校に多い（図表省略）。
　このように、テレビ・ビデオ（DVD）の視聴時間は、他の生活領域と密接な関係があり、長時間視聴は家での学習時間や学校の成績にマイナスの影響を与えていることがわかる。

　テレビゲームは、小学生（とりわけ男子）のなかでは、相変わらずの人気で、生活時間のなかでも一定程度の時間を占めている。
　テレビゲームで遊ぶ時間を学校段階別、性別で示したのが表1-1-1である。テレビゲームを「ほとんどしない」割合は、図1-1-5に示されているように、学校段階の進行とともに増加し、高校生では男子42.2％、女子80.6％となっている。小学生で「ほとんどしない」割合は、男子12.2％、女子35.5％なので、逆に小学生男子の9割弱、女子の6割強がふだんテレビゲームをしているという数字が得られている。
　「2時間くらい以上」※の長時間テレビゲーム嗜好者は、小学生21.6％、中学生24.9％、高校生11.9％である（基礎集計表参照）。男子だけでみると、小学生31.9％、中学生34.4％、高校生17.9％で、とりわけ男子中学生に多くなっている。
　テレビゲーム時間と学習時間の間にはとくに関連はない。また、母親の就労形態との関係をみても、働いている母親をもつ子どもがよくテレビゲームをしているという傾向を見いだすこともできない（図表省略）。