第2回子ども生活実態基本調査報告書
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3. 親子関係の分析

 親子関係の変化は、子どもの学年でみると、小6生〜中2生で顕著である。また、保護者(母親)の属性でみると、とくに非大卒の母親のかかわりが5年前よりも密接になっている。子どものことにより気をつかう関係が幅広い層に浸透しているようだ。

親子関係がより密接になった学年は小6生〜中2生

 ここまでで、親子関係がこの5年間でより密接になってきたことを指摘した。それでは、どのような子どもたち、どのような家庭での親子関係が、とくに変化したのだろうか。まずは変化の大きい子どもの学年を探りたい。図1-1-7は「母親との会話」のなかから、図1-1-8は「親とのかかわり」のなかから、経年での変化が顕著であった項目にしぼって、さらに学年別に図示したものである。
 まず図1-1-7で、母親と「学校でのできごとについて」「友だちのことについて」話す比率をみてみよう。2004年をみると、どちらも小5生から小6生にかけて10ポイント以上数値が下がっていて、小6生が親との会話が減る学年であったことがわかる。しかし2009年では、小6生の数値が全学年のなかでもっとも高くなっている。小6生だけでなく、中1生・中2生でも、母親と話す比率が2004年より高くなっている。
 「親とのかかわり」(図1-1-8)でも、同様の傾向がみられる。項目ごとに若干違いはあるものの、とくに小6生〜中2生で2004年からの増加幅が大きい点は共通している。
 以上のように、この5年間で親子関係がより密接になってきた学年は小6生〜中2生であることがわかる。この時期は、青年期、思春期の入り口にあたる。密接な親子関係は、子どもに寄り添いながら心身の成長をサポートできるよさがある。しかしこの時期は、親をはじめとした大人との衝突を経て成長するとされてきた段階でもある。親子関係の変化が、こうした発達のあり方の変質をもたらしている可能性も考えられる。現在の親子関係における子どもたちの自立とはどのようなものなのか、今後検討すべき重要な課題といえるだろう。
■図1-1-7 母親との会話(学年別、経年比較)
図1-1-7 母親との会話(学年別、経年比較)
■図1-1-8 親とのかかわり(学年別、経年比較)
図1-1-8 親とのかかわり(学年別、経年比較)
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