第2回子ども生活実態基本調査報告書
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2. 自分自身について

明治学院大学専任講師 元森絵里子

 2004年調査に続き、子どもは肯定的に自分をとらえているが、高校生や男子で肯定的なとらえ方が一部減少傾向にある。また、小学生は今尊重されるほど、中・高校生は今不満ですでに大人に混じっているほど、「早く大人になりたい」傾向がある。

自己像はより肯定的に

 子どもは自分自身のことをどのように感じているのであろうか。自己像や情緒に関する設問の回答傾向が図4-1-9である。

■図4-1-9 自分自身について(学校段階別、経年比較)
図4-1-9 自分自身について(学校段階別、経年比較)
 大きな傾向は2004年と変わらず、「自分のことは、できるだけ自分でするようにしている」「やる気になれば、どんなことでもできる」「きまりやルールをきちんと守るほうだ」「好きで、熱中していることがある」「ねばり強く最後まで続けるほうだ」など、まじめで自分に対して肯定的な像を持つ子どもが多い。さらに、「やる気になれば、どんなことでもできる」(小学生)、「きまりやルールをきちんと守るほうだ」(小・高校生)、「好きで、熱中していることがある」(小・高校生)、「いやなことがあっても、すぐに忘れる」(中・高校生)、「運がよい」(高校生)が3ポイント以上増加しており、全体的には自己像はさらに肯定的でまじめになっている。逆に、否定的な自己像である「カッとなりやすい」は中・高校生で3ポイント以上下がっている。全体的には、2004年の傾向がより進んだといえよう。

 ただ、「自分の外見(顔やスタイル)が気になる」が小学生で3.2ポイント増えており、外見を意識する傾向の低年齢化が進んでいる。また、高校生で、「やる気になれば、どんなことでもできる」が4.1ポイント下がり、「つかれやすい」が5.9ポイント上がっており、自己効力感を得られず疲労している様子なのも気にかかる。なお、「早く大人になりたい」が未だ半数以下であるものの、各学校段階で6ポイント以上増加しているのも2009年の特徴である。この点は後で検討する。
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