第2回子ども生活実態基本調査報告書
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第2節 将来についての意識

1. 将来像

明治学院大学専任講師 元森絵里子

 4分の3以上の子どもが、40歳くらいになったとき「幸せになっている」と答えている。また、子どもや親に囲まれてのんびり暮らしているイメージはあるが、社会的成功や社会貢献をしているイメージはあまりないようである。

身近な人、のんびりした生活を大切にした幸せな未来

 子どもたちは、自分たちの将来をどう思い描いているのであろうか。2009年調査では、「あなたが40歳くらいになったとき、次のようなことをしていると思いますか」という設問が新しく加わった。その結果が図4-2-1である。4分の3が、「幸せになっている」に「とてもそう思う」+「まあそう思う」と答えており、多くの子どもが自分の未来に漠然と肯定的・楽観的な展望を持っている。
■図4-2-1 将来像(学校段階別)
図4-2-1 将来像(学校段階別)
 さらに、具体的な将来像では、「親を大切にしている」が7〜8割、「子どもを育てている」が6〜7割と、身近な他者との親密な関係を重視する傾向の項目で選択率が高い。ついで、「自由にのんびり暮らしている」が6〜7割である。
 このような自分の身近な人やのんびりした生活を重視した将来像に対して、自身の野心を満たしたり、社会貢献したりという将来像は希薄なようである。「多くの人に役に立っている」「お金持ちになっている」「有名になっている」「世界で活躍している」は、半数以下となっている。ただし、そのような志向性はあっても実現できると思い描けていないのか、志向性自体が希薄なのかは、検討が必要である。

中学生はのんびりしたい?

 学校段階に注目してみると、多くの項目で、中学生でいったん減ったあと、高校生で増加する。ただし、「自由にのんびり暮らしている」のみ、中学生で突出している。中学生は疲れているのであろうか。
 高校生で増えるのは、「子どもを育てている」と「多くの人に役に立っている」である。逆に、「有名になっている」は中学生で減ったあと、他の項目とは異なり高校生でさらに減っている。年齢が上がり、現実的に考えるようになっているのかもしれない。
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