第4回学習基本調査報告書
   PAGE 6/8 前ページ 次ページ

 3.土曜日の指導は02年調査に比べて学校主体の取り組みが増加

 完全学校週5日制が導入されて5年が過ぎたが、土曜日の指導の内容には変化がみられるのだろうか。02年調査と比較可能な14地域のデータを取り出して、表2-2-3で比べてみよう。小・中学校ともに以下の2つの共通した変化の傾向がみられる。

 第一に、「教員による学習の指導」「学校が実質的に企画・運営する学習・体験活動」「学校が、公的機関、地域の団体、PTAなどに企画・運営を依頼して行う学習・体験活動」の3つの取り組みは、02年調査よりも数ポイント〜10ポイント程度増加している。

  第二に、「地域の団体が企画・運営する学習・体験活動の紹介」「教育委員会などの公的機関が企画・運営する学習・体験活動の紹介」の2つの取り組みは、02年調査より10〜20ポイント程度減少している。

 第三者による学習・体験活動の紹介が減り、学校が自ら取り組んだり依頼したりする学習・体験活動が増えており、土曜日の指導に対して学校が主体性を高めつつあるといえる。
表2-2-3 土曜日の指導の内容(小・中学校/地域限定・経年比較)

 4.学校選択制導入の学校ほど学校主体の土曜日の指導が盛ん

 では、なぜ、学校主体の土曜日の指導が増えてきたのだろうか。どのような学校が学校主体の土曜日の指導を行っているかをみてみよう。表2-2-4は、小・中学校それぞれに、学校選択制導入と非導入に分けて、「教員による学習の指導」「学校が実質的に企画・運営する学習・体験活動」「学校が、公的機関、地域の団体、PTAなどに企画・運営を依頼して行う学習・体験活動」の3つの学校主体の取り組みの実施状況をまとめたものである。小学校の「学校が実質的に企画・運営する学習・体験活動」以外は、学校選択制導入の学校のほうが取り組んでいる割合が高いことがわかる。

 長期休業中は、すでに小学校で半数以上、中学校ではほとんどの学校で、学校主体の指導が行われているが、学校選択制導入にみられるように、学校の特色化が求められているなかで、土曜日に関しても、学校の主体的な指導の取り組みがますます増えていき、完全学校週5日制の意義は実質的に失われていくことになるのではないだろうか。授業時数増加の流れのなかで、土曜日の扱いについて、個々の学校レベルに任せるのではなく、各自治体や国家レベルでの政策の検討が望まれる。
表2-2-4 土曜日の指導の内容(小・中学校/学校選択制導入・非導入別)
   PAGE 6/8 前ページ 次ページ
目次へもどる 調査・研究データ