第4回学習基本調査報告書
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 2.誰が担当しているのか

 では、どのようなスタッフが担当しているのだろうか。習熟度別指導の実施に際しては、1クラスを習熟度別に分割、あるいは複数クラスを一度まとめた上で習熟度別に分割し、分割した各グループに1人の教員がはりつくというスタイルが主流である。

  そのため、通常クラスで授業する場合と比較して必要となる教員数が必然的に多くなる。したがって、「学校内の教員」だけでは担当しきれないという事態が発生する。実際、小学校(図3-1-4)、中学校(表3-1-2)をみてみると、小・中学校ともに「少人数加配」が7割を占めている。

  また、小学校で、「TT加配」が02年調査から減少し(25.8%→13.6%)、逆に「非常勤講師」(10.6%→17.9%)および「その他」(4.9%→8.4%)が増加している。
図3-1-4 習熟度別指導の担当教員(小学校/経年比較)
表3-1-2 習熟度別指導の担当教員(中学校)

 3.習熟度別指導の実施を望む社会的背景−「平等・公正」/「競争と選択」−

 習熟度別指導の実施をめぐっては、たとえば、2003年にベネッセ未来教育センターと朝日新聞社が共同実施した保護者対象の意識調査(「学校教育に対する保護者の意識調査」)によると約85%の保護者が「賛成」(「賛成」+「どちらかといえば賛成」の%)と回答している。

  本節冒頭では、「学力低下」問題への1つの対応として習熟度別指導を位置づけた。しかし、その実施状況を左右する背景には、「平等」や「公正」ではなく「競争」や「選択」を重視する近年の社会的な風潮が追い風となっている面も否めない。

  「習熟度別指導」という1つの学習指導方法が子どもたちの学力保障にとって適切な効果をもつのかどうか(とにかく導入すればいい、というのではなく)、そしてその場合、適切な効果をもたらす単元や時間、時期、また、どのような子どもにとっても同レベルの効果をもちえるのかどうかという視点からの検討もすすめられる必要がある。
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