第4回学習基本調査報告書
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第5節 教員生活に対する思い(自由記述分析)

教員生活の悩み・楽しさに共通して多かったのは、「学習指導」「子どもとのかかわり」に関連した回答であった。一方、「私生活とのバランス」は悩みの分類だけにしかみられなかった。   【Q20(教員)】
 本節では、教員生活のなかで日々感じている楽しさや悩みについての自由記述を分析する。

 自由記述欄に回答した小学校教員968名(うち「悩み」の有効回答件数559件、「楽しさ」489件)、中学校教員1,137名(うち「悩み」619件、「楽しさ」528件)をみていく。分類に際しては楽しさと悩みに分けてカウントしているため、1つの回答で楽しさと悩みに1件ずつカウントされる場合がある。なお、回答例(一部抜粋を含む)については明らかな誤字・脱字を除き原文どおりとした。

 分析の説明に入る前にカテゴリー化の手順について簡単に述べたい。はじめに、自由記述欄にある回答を「悩み」と「楽しさ」に分類した。その後、「悩み」について、小学校教員は22の小分類、中学校教員は19の小分類に振り分けた。同様に「楽しさ」について、小学校教員は9の小分類、中学校教員は8の小分類に振り分けた。次に「悩み」の小分類を8つの大分類に、「楽しさ」の小分類を4つの大分類にまとめ直している。

 1.教員生活の「悩み」

 教員生活の「悩み」の回答は大きく8つに分類することができた。それぞれの種類の有効回答件数は図9-5-1のとおりである。

  小・中学校教員に共通して多いのが、「学習指導」「子どもとのかかわり」「保護者対応」「私生活とのバランス」である。他方、「校務分掌・部活動指導」「教育行政」については、いずれも中学校教員の回答の多さが目立っている。

  以下、種類別に具体的な回答例を示して、その特徴を描いていく。
図9-5-1 教員生活の「悩み」
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