ベネッセ独自の調査・研究に基づく教育情報を発信。学校向け情報誌に掲載している教育動向や学校の実践事例、子どもや教育に関連したさまざまな調査の報告書、調査データなどを公開しています。
子ども中心・自主性尊重から、教員中心・しつけや学力向上重視に大きく転換
この10年間で、どの子どもに対しても、学校ができるだけ学力をつけさせるという教育意識へと大きく変化している。
教育観についてたずねたところ、小・中学校の教員ともに、10年間で大きな変化がみられた。小学校教員について98年調査と07年調査を比較してみると、「どの子どもにも、できるだけ学力をつけさせること」が79.2%から91.8%に、「不得意な教科や領域の学力をつけさせること」が42.8%から72.0%に増加するなど、学力向上を重視する意識が高まっている。一方、「自発的に学習する意欲や習慣を身につけさせること」が減少し(87.3%→74.6%)、「家庭や校外での生活も、できるだけ指導すること」が増加する(57.4%→65.8%)など、自主性を尊重しようという意識が弱まっている。こうした傾向は、中学校教員も変わらない。