ベネッセ教育総合研究所 ベネッセコーポレーション
REPORT高等学校の進路指導に関する意識調査(2004) 前へ次へ



(4)学校類型による違い
 学校類型による重視度、把握度の違いをデータ1111−1グラフ、11−2数値)に示した(学校類型区分)。


・A 教学内容に関わる情報
 全ての学校類型において、大学・短大の選択基準として最も重視されている情報である。しかし、把握度については、比較的高い普通科Iを除くと重視度の半分未満の数値である。生徒の卒業後の進路の多様性が高いことがその要因として推測できる。フリーアンサーには「個々の大学から発信される情報量は増えているものの、客観的な基準で比較・検討が難しい」「情報過多だが、信頼できる客観的な情報ソース、情報量とも不足」などの意見が見られた。授業満足度等の数値化・指標化など、多面的に比較・検討が可能な情報へのニーズの高まりも予想される。


・B 専門教育の充実度
 学校類型間で特に重視度の違いが大きい。特に進学重点校A群では重視度が高い。大学には、大学院も含めた教育・研究内容の方針・体制や実績など、そのニーズに応える情報提供が求められている。


・C キャリア形成支援に関わる情報/ D 卒業生に対する社会的評価
 D卒業生に対する社会的評価(出口)に関する重視度は高く、教学内容に次いで重視されている。一方、Cキャリア形成支援に関わる情報の重視度はカテゴリ平均で25.1ポイントで、今のところそれほど高くはない。しかし、今後の高等学校の進路指導においては、職業観・勤労観などの育成を重視すべきとの回答が急増している(データ1)背景があるので、単に出口の「結果情報」だけではなく、そこに至る「プロセス」の整備状況への注目が高まってくることが予想される。また、両カテゴリともに、総合学科や専門学科、普通科IIで相対的にニーズが高い。


・E 教育方法改善(FD)への取り組み
 重視度に比して把握できている情報が非常に少ない。ニーズは進学重点校A・B・C群で相対的に高い。今後は、A教学内容に関わる情報と並んで教育内容の充実度を図る指標としての重要性が増してくるものと考えられる。


・F 学生生活支援
 進学重点校A・B群での重視度はあまり高くない。対照的に普通科進路多様校群や専門学科、総合学科での重視度がやや高い。特に総合学科では全ての学校類型の中で最も重視度が高いものの、把握度との乖離も大きい。


・G 入試選抜に関する情報
 A教学内容に関わる情報D卒業生に対する社会的評価に次いで重視度が高く、かつ情報の把握度も高い。その内訳を見ると、「11.教科試験の内容・傾向」は普通科Iでの把握度が高く、また「12.小論文・面接」などカリキュラム・フリー型入試の情報は普通科IIや総合・専門学科でのニーズが強い。また、カテゴリ全体として、進路多様校群や専門学科で情報の重視度が相対的に高いにも関わらず把握度が低い傾向が見られた。


・H 雰囲気と大学生活
 重視度のカテゴリ平均値(全体集計値)はB専門教育の充実度Cキャリア形成支援に関わる情報と同程度の水準である。「20.学生生活の実態」以外は、多分にイメージ的であり、指導基準としては一定の限界があると思われる。進学重点校A群で、重視度・把握度とも相対的に高い。フリーアンサーでは「卒業生がもたらす情報」「生徒または教師がオープンキャンパスで実際に感じた雰囲気」「訪問してくる大学の先生の所属大学への想いや、学生の状況を正しくとらえているか」など、直接的に確認できる情報源を重視している旨の回答が多数見られた。


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