第2回 小学校英語に関する基本調査(教員調査)
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第2章 校内研修が教員の英語活動の指導や意識に与える影響

英語活動に関する校内研修時間は、全体的は短い。また、校内研修時間の長短により、教員の英語活動の指導や意識は異なる。さらに、調査結果から、校内研修時間の確保においては、学校の管理職や校内体制の整備が重要な役割を担っていることがわかった。
 10年調査の結果からは、2011(平成23)年度の外国語活動の必修化に向け、小学校現場で着々と準備を進めている様子がうかがえる。06年調査(第1回調査)に比べて、小学校の英語活動が大きく前進していることから、おそらく大きな混乱がなく、必修化を迎えることができるのではと推測している。しかし、学習指導要領に定められている目標や内容を実現するためには、英語活動の質をきちんと保障する必要がある。今回の調査結果からは質を高めるために、まだ課題がたくさんあるように読み取れる。
 本章では、その課題の1つである校内研修という角度から、その現状が教員(高学年の学級担任)の英語活動の指導の実態や意識に与える影響を探ってみたい。

1.短い校内研修時間

 今回の教員調査では、学級担任に校内研修の時間数を書いてもらった。記入された時間数をいくつかに区分し、グラフにしたのが図3−2−1である。 「0時間」は20.4%、「1〜5時間未満」は37.2%で、「20時間以上」(「20〜25時間未満」+「25時間以上」)はわずか11.5%にとどまり、平均校内研修時間は6.8時間となっている。
 文部科学省から2008(平成20)年度から2010(平成22)年度のうちの2年間で、校内研修を30時間程度行うようにとされているが、1年目と2年目の実施時間数の内訳は各学校の判断としている。今回の調査票では、昨年度(2009年度)から今年度(2010年度)の夏休み(8月末まで)にかけての実質1年5か月間に受けた英語活動に関する校内研修の時間数をたずねたため、まだ30時間に達していないのは理解できる。それにしても、2010(平成22)年8月時点で平均6.8時間であることを考えると、2010(平成22)年度末までに30時間の校内研修をクリアできるとは思えない。もちろん、短い時間に充実した研修内容を盛り込むことはとても大切ではあるが、今回の学級担任への調査から、研修時間が長いほうが研修の量(時間)と内容への満足度が高いことがわかる(誌面の関係で、グラフは割愛する)。一定の校内研修時間を確保することは大切であろう。
 本節では、校内研修時間の少なさを把握できたが、次節以降は、校内研修の時間を「0時間」20.4%、「1〜5時間未満」37.2%、「5〜20時間未満」 30.0%、「20時間以上」11.5%の4群に分けて、これを軸に校内研修時間による英語活動の指導の実態や意識の違いを分析していきたい。
図3−2−1 英語活動に関する校内研修時間〈学級担任〉
図3−2−1 英語活動に関する校内研修時間
注)英語活動を「行っている」学級(n=2,315)のみ対象。
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