ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
天谷國雄校長
天谷國雄校長

東京都荒川区立
第二瑞光(ずいこう)小学校
〒116-0003
東京都荒川区南千住5-8-1
TEL/03-3801-4700 FAX/03-3801-9806
http://www.aen.arakawa.tokyo.jp
/DAI2ZUIKO-E/

校長/天谷國雄先生 生徒数/158名 学級数/6学級

第二瑞光小学校は荒川区の南東に位置し、付近には古くからの家が立ち並ぶ。1901(明治34)年の創立で、父母や祖父母も同じ小学校に通っていたという児童も多く、地域とのつながりも深い。校舎の改修工事に伴い、コンピュータ室・ランチルーム・英語ルームなどを設置。恵まれた施設の中で、数々の新しい取り組みを実践している。
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テーマ1 荒川区の学力向上の取り組み(事例校(1))
「習熟度別学習」と朝読書で学力向上を実現
 平成14年度末に行った「学力調査」で算数の「基礎」を除く全ての項目で、荒川区全体の達成率を下回っていた第二瑞光小学校。「習熟度別学習」と朝読書で課題となった漢字の書き取りや読解力、計算問題を克服し、15年度の学力調査では、算数・国語の「基礎」「応用・発展」全てで区全体の達成率を上回った。わずか1年で飛躍的な学力向上を実現した第二瑞光小学校の取り組みを紹介する。


実践の柱は「習熟度別学習」とモジュール学習
 第二瑞光小学校では、平成14年度末の「学力調査」(注1)の結果を受け、早速、全教員で調査結果の分析を行い、15年度の対応について話し合った。その結果、15年度の実践項目として大きく二つの柱が決まった。

(注1)荒川区「学力向上のための調査」。平成15年度は、2月17、18日に実施

 1つめの柱として、14年度は総合的な学習の時間で行っていた校内研究のテーマを、15年度は算数の「習熟度別学習」に変更して授業研究を進めることにした。スローガンは「しっかり、生き生き、楽しい算数」。基礎・基本をしっかり身に付けさせ、個に応じた指導を進めることによって、子どもが「わかった、できた、役立った」と実感でき、生き生き、楽しく算数学習に取り組めるようになることをめざしたのである。
 年間4回の研究授業では、初めに担任と区から派遣されている講師の二人で学習指導案の素案をつくり、それを3〜6年担当の教師6名からなる研究グループ内で検討・修正してから授業を実施した。授業は全学年の教師全員が参観し、授業後の話し合いでは、よりよい指導法について活発な意見が交わされた。
 2つめは朝のモジュール学習である。週3日、8時45分〜9時00分の15分間で算数(計算)、国語(漢字)、読書の繰り返し学習を実施し、基礎・基本の定着を図ることをねらいとした。


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