ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
友部和明校長
友部和明校長

茨城県新治村立
斗利出(とりで)小学校
〒300-4117
茨城県新治郡新治村高岡1320番地
TEL/029-862-3506 FAX/029-862-3998
校長/友部和明先生
生徒数/95人 学級数/6学級+わかたけ学級

新治村は人口約9,500人。のどかな水田風景が広がる、自然と歴史の調和した村である。明治25年以来の伝統を誇る斗利出小学校は、平成元年に新校舎が完成。自慢の花壇は、1993年に学校花壇県知事賞を受賞した。少人数のメリットを生かしつつ、教科担任制やTTなどを有効に取り入れた学校運営を行っている。
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テーマ2 学力調査を活用した指導改善(1)
少人数ならではの相互交流で、
「伝え合う力」「考える力」を伸ばす
 02年度から学力向上フロンティア校の指定をされた斗利出小学校。「学校は楽しいところ」を合い言葉に基礎的学力だけでなく、「応用力」「表現力」の獲得を狙った「わかる授業」を組織的に実践している。家庭の協力も得ながら、学力向上を図っている斗利出小学校を紹介しよう。


「わかる学校」「楽しい学校」を目指して
 白壁の美しい校舎を囲む色鮮やかな花壇。吹き抜けの明るい玄関を入ると、子どもたちの作品や写真が所狭しと飾られている。斗利出小学校は、つい我が子の様子を見に足を運びたくなるような、親しみやすい雰囲気の学校だ。
 2004年春、赴任してきた友部和明校長が04年度中にぜひとも達成したいという課題の一つが、「全員登校を一日でも多く実現する」こと。この課題を掲げた背景には、斗利出小が03年度まで、若干の不登校児童を抱えていたという経緯がある。
 「子どもにとって学校が楽しいということは、まずは学校生活の中心である授業がわかるということです。勉強がわかる楽しさ、壁を乗り越えたときの楽しさ、仲間といる楽しさを実感できる学校にしていきたい。そのために、先生方と家庭とが協力して、子どもたち一人ひとりの心身・学力両面に対して細やかなサポートを行っています」と、友部校長は語る。
 04年1学期に行ったアンケートでは、ほとんどの児童が「学校に行くのが楽しい」と答えた。この数値は、「子どもが学校へ行くことを楽しみにしている」と答えた保護者の数値と一致している。学校側は、このアンケート結果をはじめとして、学校の運営方針や日々の取り組み、児童への働きかけなどを保護者に随時伝え、閉鎖的になりがちな学校運営をオープンにする努力を続けている。こうした学校側の姿勢は、読み聞かせボランティアなどPTAとの協力、さらに今年度から実施している学校自由参観日などの施策にもはっきりとあらわれている。


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