ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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教師と保護者の意識にズレ
 この学力向上の取り組みは、平成16年6月に実施した「学力調査」(注1)の結果にも表れている。(図1)
図1
■図1 平成16年度学力調査の結果(国語と算数)

国語、算数とも、すべての観点で足立区の平均を上回った。教科担任制による学力向上の取り組みが結果となって表れている
(注1)足立区学力向上に関する総合調査。足立区の全ての小・中学校で実施

国語と算数の平均学力到達度は、足立区の平均を上回っている。「学びの基礎力」や「生きる力」についても同様だ。とくに「生きる力」のうち、「問題解決力」や「社会的実践力」のスコアが高く、教科担任制によって子ども自身が積極的に教科学習にかかわる姿勢ができていることの表れではないかとみている。また、同時に実施した教師の意識調査の結果を見ても足立区内の平均スコアを大きく上回っており、基礎基本の徹底や家庭学習支援の実践に関してしっかり指導できていたという達成度が強く表れている。
 一方、保護者の意識調査の結果については、学校に対する期待・関心のスコアが区の平均スコアとほぼ同じか若干下回る結果が出ている。学校への参加意識や家庭のしつけについても、十分とはいえない状況であった。
 「学区域では学校の教育に対して協力的な家庭と、学校にまかせっきりの家庭に二分している状況があります。今の学校としての課題は、保護者とどう協力関係を作っていくか、なのです」(川上校長)


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