ベネッセ教育総合研究所
地方自治体がひらく新しい教育
SCHOOL DATA
兵庫県篠山市立今田小学校
  開校は1873(明治6)年。緑豊かな山並みと、のどかな風情の田園に包まれる。学校の近辺は丹波焼の里としても知られ、数多くの窯元が点在。その地の利を生かし、校内に本格的な登り窯を設けるなど、伝統文化を取り入れた教育に力を入れる。さらに、豊かな自然を教材に、全校児童による研究活動も活発に行うことで、子どもの主体性や、学びの意欲を引き出す教育を展開している。
宮田正彦
宮田正彦校長
所在地 〒669-2133 
兵庫県篠山市今田町下小野原61番地
電話  079-597-2019
FAX  079-597-2119
児童数 264人
学級数 10学級+ひまわり学級
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事例紹介 1 
学校事例(1)
篠山市立今田(こんだ)小学校
地域の協力を受け子どもたちの自信を育む
今田小学校は、地域との連携を教育に結びつけている好例だ。
地域のシンボルを軸にした活動を通し、子どもたちに確かな自信を芽生えさせることに成功している。


1 丹波焼の窯元に“弟子入り”体験
 今田町は、日本六古窯の一つに数えられる丹波焼の里。いまも60軒近くの窯元が煙を上げ、今田小学校の子どもたちは、全員がそこに“弟子入り”体験をする。
  6年生の「総合的な学習の時間」のなかでの弟子入り体験の日、窯元の一つである大熊窯を見学させてもらうと、4人の子どもたちが慣れない手つきで土をこね、ひねり、ちぎって、「サギソウ」の鉢づくりに取り組んでいた。大熊窯を経営する大上巧さんが話す。
  「作り方は細かく指導せず、自由に作らせるんですよ。最初は戸惑うようですが、しだいに、のびのびと個性的な作品を作り上げていきます」
  多くの窯元は学校のそばに軒を連ねるものの、4年前までは、大半の子どもはどんな作業をしているのかあまり知らない状況だった。そこで今田小学校では、01年度から、各学年が「総合的な学習の時間」を使って窯元を訪れ、本格的な焼き物づくりを体験する活動を実施している。
  どの窯元も受け入れに非常に協力的なのは、大半の人が今田小学校の卒業生という背景がある。大上さんも、その一人だ。
  「地域の子どもたちは、地域全体で育てなくてはいけません。自分もそのように育っただけに、今の子どもたちにも何かを伝えられたらと思いますね」
写真
▲丹波焼の窯元に“弟子入り”して、焼き物の制作に取り組む子どもたち


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