ベネッセ教育総合研究所
地方自治体がひらく新しい教育
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地域の特性を生かした教育を
 墨田区が目指す教育づくりについて、茅原氏は「墨田区ならではの素晴らしい点を生かしていきたい」と展望を語る。
  「墨田区の場合、中小企業の工場や伝統工芸産業などが多くありますが、これは子どもの生活に密着している場所に素晴らしい仕事をしている人がたくさんいるということです。言い換えれば、墨田区には高い職業意識を持った方々から、仕事のやりがいなどを学べる機会がたくさんあるということです。土日に仕事がない方には土曜補習教室の学習ボランティアなどとして子どもの教育を支えていただくことができますが、そうでない方々には、子どもたちによる職業インタビューや体験学習の受け皿になっていただくことができます。既にそういう形でのご協力は、多くの方々からいただいています」(茅原氏)
  学校・家庭・地域それぞれが、できることとできないことをお互いに補完し合いながら、子どもが「生きる力」「本当の学力」をつけていける墨田区の教育をつくり上げていきたいと鹿島田氏も語る。
  「今後、行政として力を入れたいのは、学校の『いいところ探し』です。これまで学校はあまり宣伝に力を入れてこなかったので、児童や生徒が活躍してもそれをアピールすることが不足していました。しかし、誰でもほめられればうれしいものです。よいところはどんどん対外的に発信していけばいいのです。子ども、教師、学校が、もっと元気になれるようにサポートしていきたいです」(鹿島田氏)
写真
▲伝統工芸の木彫りに挑戦する子どもたち。
地域の多様な教育力を学校現場に取り入れていく


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