ベネッセ教育総合研究所
学校現場が長期休業を意義ある機会とするために 夏休みの指導のポイント
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夏休みの指導
小学校編
保護者を通した子どもへの働きかけが重要に
小学校では、教師は子どもたちの夏休みの過ごし方にどこまでかかわっているのだろうか。
夏休みを有意義な時間にできるよう、子どもとその保護者を導いていくための方策について考える。
小学生にとって、夏休みは大きな可能性を持った期間であり、長い休みならではの有意義な体験をしたり、自由研究のような課題や、学習の補充にじっくりと取り組むことを教師も期待している。
  しかしながら、9月に教室に戻ってきたときには、遅刻する子どもが増えるなど基本的な生活の習慣が崩れていたり、授業中の集中力が欠如するといった、夏休み中の不規則な生活に起因する課題が出てくることも教師は感じている。もちろん、長期の休みのあとには生活のリズムを取り戻すのにある程度の時間が必要かもしれない。しかし、教師がそもそもの授業時数を不足気味だととらえている現状では、夏休みが明けてから通常の生活リズムへいかに早く移行するかが課題のようだ。
  また、2学期の立ち上げ以上に多くの教師が課題と考えているのは、夏休みを有意義に過ごせる子どもと、そうでない子どもとの二極化だ。全国の教師モニターへのアンケートでも、「夏休みに継続的に学習していた子とそうでない子の差が大きい」(宮城・女性・44歳)、「家庭の教育力の違いが、学習・生活態度として表れる」(群馬・男性・42歳)などの声があった。「特に高学年になると、私立中学受験のために毎日のように塾に通ったり、スポーツクラブで活動している子どもと、1日中ぶらぶらと過ごしてしまう子どもにはっきり分かれますね」と語る教師もいた。
  学びを継続し、夏休みを有意義に過ごさせるには、どのような手だてが必要だろうか。


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