特集 「学校力」を生み出す学校評価 ―幼稚園・保育園から小学校、その接続を考える―
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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Do   5月〜11月

授業や行事を通して、年度当初の計画を実践する。評価者は、評価のための情報を集める。

■大きな学校評価は12月
 保護者や地域住民などの評価者が十分な評価材料を得るためには、どのくらいの期間が必要だろうか。
  「運動会や遠足など行事への参加を通してわかることもあります。評価の実施は、行事が一通り終わる2学期末が適切でしょう」

■行事ごとに小さな学校評価を
 評価期間を十分に設ける一方で、個々の行事についてのアンケートを小刻みに実施することを善野先生は勧める。
  「学校に対する保護者・地域の声を常に把握しておくためには、行事のたびにアンケートを取るのが最適です。“小さな学校評価”と考え、頻繁に実施してください」
  その際には、学校評価と同様、アンケートの趣旨をしっかり説明することが大切。例えば、運動会終了後にアンケート用紙を配付するのではなく、開催前に運動会のねらいや学年ごとに力を入れたポイントなどを説明した用紙も一緒に配ってしまうのだ。運動会を見る観点が定まり、しっかりと評価してくれる。

■結果はすぐにフィードバック
 「回収したアンケートは学校だよりなどを通し、『こんな声が寄せられました』と、早めに伝えることも大切です。これを怠ると、評価者は自分の声が学校に伝わっているという実感が持てずに、アンケートの回収率は下がってしまいます」

■日々の危機管理を迅速に
  善野先生は日々の危機管理も重視する。学校の安全、学力、行事など、すべてに及ぶ。
  「子どもが学校で問題を抱えたときには、迅速かつ誠意を込めた“初期対応”が何より大切。その対応から得た安心や満足も学校評価に表れ、手応えや励みになるのです」

■夏休みは1学期の見直し
 夏休み中は、当初の計画が順調に進行しているか、新たな課題が発生していないかを見直す時期として最適だ。必要があれば、そこで軌道修正し、2学期に向けた取り組みの改善と充実を図る。


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