データから見る教育 母親が実行したい「食育」とは?

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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「Benesse食育研究所通信」

母親が実行したい「食育」とは?

―意識と実践のギャップを見る―

食事作法は意識に実践が伴わない

 ベネッセ食育研究所は、全国の母親に食育に関する意識調査を行った。その結果、母親が実践したい食育の上位は、「食べ物に感謝したり、もったいないと思う心を持つこと」「正しい食事マナーを身につけること」「朝食をとる、3食とる、おやつのコントロールなどの食習慣を身につけること」だった(図1)。
  次に、家庭で実際にできている度合い(実践)を尋ねた(図2)。「食習慣の獲得」では、全般に母親の意識の高さが実践にもつながっているといえる。ただ、おやつの量や時間に関するしつけは、低めの数値だった。
  「食事マナー」「食べ物への感謝」では、実践が伴わない傾向が見られた。正しい食事作法やテーブルマナーなどには自信の持てない今の親世代の状況を反映していると思われる。

給食を保護者に手伝ってもらう

 学校が食育を推進する際には、こうした母親の意識と実践のギャップを埋める活動を行うのも有効だ。このデータを学校便りや食育関係の通信に掲載した上で、「おやつ」「マナー」「感謝の気持ち」に関する食育のヒントを学校から提案するのはどうだろう。給食の時間は、準備からあと片付けまで1時間足らずしかなく、特に低学年で慌しい。保護者に手伝いに来てもらう工夫をしている学校もあると聞くが、そのときに、併せて、食育を意識した働きかけをしてもらうのもよいだろう。

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図1、2
Benesse食育研究所

 


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