つながる学校と家庭の学び
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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科学への関心を更に育む「名崎小フェスタ」や地域行事

 同校では、親子科学教室以外にも科学への関心を高める活動に取り組んでいる。
 その一つが、毎年11月に開催される「名崎小フェスタ」だ。いわゆる文化祭で、学年ごとにゲームや発表などの出し物を企画・発表する。ここ数年、4年生では、子どもが講師役となり、他学年の子どもたちと一緒に、スライムやカラーボールなどのおもちゃをつくる理科実験を行うのが恒例となっている。毎年、全学年からの人気を集め、大勢の子どもが参加するイベントの一つになっているという。
 また、古河市で毎年開催されている「青少年のための科学の祭典・古河大会」(市内の小中高校が会場にブースを設け、各校自慢の科学実験を披露する)にも、名崎小学校の代表として、4年生の子どもたちが参加している。同大会では、市内の小学校だけではなく、中学校や高校とも交流できるため、実験に関する新たな知識やアイデアを得て、次の活動へのモチベーションを育むよい機会になっている。
 名崎小学校では、「親子科学教室」をきっかけに芽生えた科学への興味・関心を、地域のさまざまな活動へと展開させることによって、定着・発展を図っている。そして、「青少年のための科学の祭典」など、校外のイベントへの参加は、子どもが地域に出ていくきっかけとなり、地域と保護者と学校、そして地域住民同士の交流も促進される。こうして相互に信頼関係を築くことは、学校の支援者を増やし、ひいては、子どもの安全確保や住みやすい地域社会の実現にもよい影響が期待できるのだ。
 名崎小学校をはじめ、地域と学校が支え合って理科教育を推進する古河市の積極的な取り組みは、昨今危惧されている子どもの理科離れ対策の好例だろう。

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